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2021年 9月11日・12日―学習内容

スピリチュアリズムの思想体系[Ⅰ] 人生観 その3  

学習のポイント
シルバーバーチの人生観  ―― 霊的成長は、実践の努力なしには得られない

今回は、前回の続きとして、シルバーバーチの人生観の4つ目の項目を学習しました。 4つ目の項目は、霊的成長を達成することが正しい地上人生というものです。私たちが霊的成長を達成し、正しい地上人生を歩んでいくためには、次の3つを実践していかなければなりません。それは、霊主肉従の努力、利他愛の実践、苦しみの甘受この3つです。

シルバーバーチは、あれもこれもと、たくさんのことを実践するように言っているのではありません。実践項目は、たった3つです。これらを誠実に実践すれば、「霊的成長」という人間にとって最高の霊的宝を得ることができるのです。
しかし、「たった3つ」と言っても、現実の生活の中で、これらを実践することが、どれほど大変なことかは、皆さんは十分実感していると思います。「霊主肉従の生活をしていこう」と決めても、1日が終わってみると、いかに自分がこの世のことに流されていたのかが分かり、反省する日々を過ごしている人も多いのではないでしょうか?

霊的真理の実践に苦労しているのは、皆さんだけではありません。「正しい人生を歩みたい」と願い、真剣に努力しようとする人は皆、実践の難しさを感じ、日々、自分の未熟さを痛感しています。

霊的真理の実践は、奮闘努力なくしてはできない、というのが神の摂理です。楽な人生を歩んで、霊的成長ができる人は誰もいません。真理の実践には、常に苦しみや困難が付きまとうのです。

シルバーバーチは、「霊的成長は、ラクな道を歩んでいては得られません」(最後の啓示 P131)と言っています。私たちはこの地上人生を通して、「霊的成長」という人間にとって最高の宝を得ようとしています。お金や地位や権力といった、霊的には何の価値もないものを得ようとするときでさえ、それなりの努力がいります。私たちは、それとは比較にならないくらい価値がある、「霊的成長」という霊的富を手に入れようとしているのです。苦労しないで幸せになる、辛い体験をしないで霊的成長をする、そうした都合のいい話は、神のつくった世界には存在しません。スピリチュアリズムは、努力、努力の連続なのです。

このように言うと、「スピリチュアリズムは厳しいなあ」と思う人がいるかもしれません。確かに、スピリチュアリズムによって示された霊的人生は厳しい道です。しかし、奮闘努力の苦労以上の喜びがもたらされる素晴らしい生き方なのです。

霊主肉従を心がける日々は、モノやお金にとらわれず、生活できればそれでよしとする潔い日常をもたらします。お金を稼ぐために貴重な時間とエネルギーを使うのではなく、人々への奉仕のために使えることは最高に幸せなことです。

1人でも多くの人に霊的真理を届けることは、最高の利他愛の実践です。自分の時間もエネルギーも、すべて伝道のために費やし、人々の永遠の救いのために役に立てることほどうれしいことはありません。「人のために役に立ちたい、人々のために人生を懸けて奉仕したい」、そうした思いで心を満たし歩んでいくなら、霊界が最もふさわしい奉仕の道へと導いてくれます。そこには、何一つ心配も不安もありません。

私たちスピリチュアリストは、できる限りの努力をして高みを目指していくのです。真剣で誠実な努力は、必ず大きな霊的恵みをもたらします。安易で気楽な道を歩んでいくなら死後、後悔することになってしまいます。

「苦しみながら実践の努力に励む者だけが、本当の宝を手にすることができる」、それが、神の摂理であることをしっかりと心に刻み、明るく、前向きに、霊的人生を歩んでいきましょう。


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