2021年 4月10日・11日―学習内容
スピリチュアリズムの思想体系[Ⅰ] 人間観 その1
学習のポイント ――― 「霊的視野」で人間を見る
今回から、スピリチュアリズムの思想体系[Ⅰ]を学習していきます。読書会では、数年前に学習しましたが、もう一度、基本的な真理を押さえ、それを実践の方向に向けていきたいと思います。
これまで学んできた全体像は、スピリチュアリズムという一番大きな枠組みについて理解するためのものでした。それに対して思想体系は、スピリチュアリズムの中身である霊的真理の理解を促すものです。スピリチュアリズム普及会では、シルバーバーチが伝えてくれた膨大な霊的真理を整理し、スピリチュアリズムの思想〔Ⅰ〕~〔Ⅲ〕としてホームページにアップしています。今回は、思想[Ⅰ]の中の「人間観」のDVD(スピリチュアリズム普及会作成)を見て、そのあと重要な内容を確認していきました。
シルバーバーチが説いた「人間観」を学んでいくと、これまで地上人は、人間について全く分かっていなかったことを実感します。スピリチュアリズムは、人類を「霊的無知」から解放し「霊的知」へと導いていくものです。人類は、神について、死について、その真実を知りませんでした。それだけなく、人間についても「霊的無知」だったのです。人類はこれまで、人間についての肝心なことを何も知らなかったのです。霊界は、人類の霊的無知を解決するために地上に霊的真理を降ろしました。今日学んだ「人間観」も、その一つです。
霊界から降ろされた真理は、知識として学ぶだけでなく、日常生活で実践していかなければなりません。人間について学んだ霊的真理を日常生活で実践するにはどうしたらいいのでしょうか? それは、「霊的視野で自分を見る」「霊的視野で周りの人々を見る」ということです。「霊界の人々が地上人を眺めるのと同じ視野」で、自分も周りの人々も見ていくということです。
「霊的視野」で人間を見ることの重要性をシルバーバーチは、次のように述べています。
「一人でも多くの人に正しい視野をもっていただき、自分自身の本当の姿を見つめるようになっていただきたいのです。自分というものを肉体だけの存在、あるいは、せいぜい霊をそなえた肉体だと思い込んでいる人が、まだまだ多すぎます。本当は肉体をそなえた霊的存在なのです。」
(霊的新時代の到来 P198)
シルバーバーチは「正しい視野をもって、自分自身の本当の姿を見つめるようになってほしい」と言っています。「正しい視野」とは「霊的視野」のことです。自分自身も周りの人々も、肉体をそなえた霊的存在です。すべての人間を、神の分霊を持った霊的存在として見ていくということです。
霊的視野で、自分自身のことを見ていきましょう。皆さんは、肉体だけの存在ではありません。神の分霊をそなえた「霊的存在」です。皆さん1人1人が、神から霊を分け与えられた「神の子供」です。神は、子供である皆さんを宇宙より大きな愛で愛してくれています。そのことをいつも思い出してください。どんな時も神が愛し、見守っていてくださる、そう思うだけで力が湧き勇気が出てくるはずです。
そして、霊的視野で周りの人々も見ていきましょう。地上世界には、さまざまな人種・民族の人たちがいますが、肌の色が違っても、話す言葉が違っても、みんな同じ「神の子供」です。お金持ちも、貧しい人も、敬虔な信仰者も、極悪非道の犯罪者も、神から霊を分け与えられた「神の子供」なのです。
スピリチュアリストは、真理を知るだけの知識レベルで満足していてはなりません。もう一歩、歩みを進め、「霊的視野」で眺める努力をして初めて、実践レベルのスピリチュアリストと言えるのです。
霊界人と同じ立場で地上世界を眺め、霊的無知の中にある同胞に、霊的真理という希望の光を手渡していきましょう。そして、人のために役に立つ人生、人々の救いと幸せのために奉仕する人生こそ、神の子供としての生き方なのだということを、身をもって示していきましょう。