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2022年 10月 8日 ― 学習内容

スピリチュアリズム(シルバーバーチ)の思想の総合的把握と体系的理解

学習のポイント
「霊的真理を正しく理解する」とは、真理を総合的に把握し体系的に理解するということ

今回は、前回の続きとして、「霊的真理を正しく理解する」ということに焦点を絞って学習しました。前回もお話しましたが、スピリチュアリストと名乗る人たちの多くが、自分が気にいったところだけ、興味のあるところだけといった「点の理解」「部分的理解」に留まっています。それでは、『シルバーバーチの霊訓』を何年読んでも、真理の正しい理解はできません。霊的真理を正しく理解するためには、「点の理解」や「部分的理解」ではなく、膨大な量に及ぶ『シルバーバーチの霊訓』の内容を総合的に把握しなければなりません。同時に、重要なポイントを的確に押さえて、それらを関連づけて理解することです。重要なポイントを関連付けた理解が、体系的理解です。

スピリチュアリズム普及会では、スピリチュアリズム思想を総合的に把握するために、スピリチュアリズムの全体像とスピリチュアリズムの思想体系をホームページにアップし、ビデオでも出しています。
「スピリチュアリズムとは、どのようなものか?」というスピリチュアリズムの本質をまとめたものが、「救済の観点から見たスピリチュアリズムの全体像」と「宗教の観点から見たスピリチュアリズムの全体像」です。
そして、霊界からもたらされた膨大な霊的真理を3つの方向から整理してまとめたものが、スピリチュアリズムの思想体系【Ⅰ】【Ⅱ】【Ⅲ】です。

思想体系【Ⅰ】は、人間が、今後たどっていく道筋・時間軸にそって真理を整理し、まとめたものです。私たち人間は、いつか必ず「死」を迎えます。そして、死後の世界へ入り、もう一度、地上に再生します。
人間 → 死→ 死後の世界 → 再生
こうした、時間の流れにそって真理を整理したのが思想体系【Ⅰ】です。人間とはどのような存在なのかという「人間観」、人生とは何かをまとめた「人生観」、死後の世界とはどのような世界なのかという「死後世界観」、再生についてまとめた「再生観」、こうした項目から構成されています。

思想体系【Ⅱ】は、人間を取り巻く世界を中心に真理を整理したものです。すなわち、水平軸にそって真理をまとめています。人間を取り巻く世界は、3つあります。「神」「霊界」「地上世界」です。それぞれの世界についての真理、「神観・摂理観」「霊的世界観」「地上世界観」が、思想体系【Ⅱ】の構成内容です。

思想体系【Ⅲ】は、霊的成長とそのための実践・実践軸を中心に真理を整理したものです。霊的成長をするための実践項目の1つ1つが、思想体系【Ⅲ】の構成内容になっています。「霊優位・霊主肉従の努力」「利他愛の実践」「苦しみの甘受」です。ほかにも、祈り・瞑想、伝道、霊性教育などがあります。

3つの思想体系によって、スピリチュアリズム思想を正しく理解することができるようになっています。これらの思想体系はどれも、「人間」が出発点となり、「人間」が中心となっています。したがって3つの思想体系は、私たち人間に関する真実を違う角度から眺めたもの、ということです。異なる3つの方向から人間の真実を明らかにしたことで、地上人類は初めて、自分たち人間がどのような存在なのかを知ることができるようになりました。こうした意味で3つの思想体系は、人間に関する真実を、人類史上、初めて、最も深いところから明らかにした霊的思想になっています。

さらに付け加えると、ここでいう「人間」とは、今、生きている私たちのことだけではありません。5000年前の人間も、今、生きている人間も、5000年後の人間も、同じ要素で構成され、「人間」がたどる運命は同じです。いつの時代にあっても「人間」は、神と霊界、地上世界に囲まれ生きていきます。これが変わることは、絶対にありません。どれだけ文明が進歩したとしても、地上人生の目的は霊的成長です。霊的成長を達成するための生き方は、時代や国に関係なくずっと同じなのです。太古の時代の人間も、現代に生きている私たちも、何千年後、何万年後の未来の人間も、ここで示された真理がそのまま当てはまります。3つの思想体系は、人間に関する永遠不変の要素に基づいて、「人間とは何か」ということを明らかにしたものなのです。

スピリチュアリストにとって、『シルバーバーチの霊訓』と「3つの思想体系」は、なくてはならないものです。『シルバーバーチの霊訓』だけでは、霊的真理を正しく普及させることはできません。イエスの教えを正しく人々に伝えていくために「思想体系」を繰り返し学び、伝道に役立てていきましょう。地上の兵士として役目を果たせるよう、真理の理解を深めていきましょう。


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