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2022年 5月 7日・8日―学習内容

「祈り」の実践

学習のポイント
「祈り」は、霊界の道具として働くための重要な実践

皆さんは、毎日、お祈りをしているでしょうか?「はい、毎日、お祈りをしています」と答える人もいれば、「お祈りをしたいと思うのですが、なかなかお祈りができなくて」という人も多いと思います。いざ祈ろうとすると、「どうやって祈ったらいいのかわからない」「こんなことを祈っていいのだろうか」と、いろいろな疑問が湧いてくることがあるのではないでしょうか? 今回は、「祈り」の基本をもう一度、確認しました。

スピリチュアリズムは、従来の宗教の間違った教えを一掃していこうというものですが、それは同時に、これまで延々と続けられてきた間違った祈りを、真理に基づく正しい祈りに変えていくということでもあります。では、スピリチュアリズムの祈り、すなわち、正しい祈りとは、どのようなものなのでしょうか? 

祈りの原則を3つのポイントにまとめました。
①祈りは、神への直接的な語りかけ
祈りは、私たち人間が、神の子供として、親なる神に語りかけることです。神の懐に飛び込み、神との霊的ふれあいを求めることです。人間の赤ちゃんは、本能の働きによって必死に母親を求めますが、人間の魂は、霊的本能によって、霊の親である神を求めます。人間が、霊の親である神の前に心を開き、率直に語りかけるという“神に対する魂の吐露”が祈りです。神への語りかけが祈りですから、当然、祈りの対象は「大霊である神」のみです。イエスでもないし、守護霊や背後霊でもありません。

②正しい祈りをするためには、霊的真理の理解が不可欠
祈りの大前提は、真理を正しく理解しているということです。霊的真理を知らないで祈るなら、それは的外れな祈りになってしまいます。的外れどころか、真理から外れた祈りは大霊に失礼になります。これまで多くの人々が、一生懸命、神に祈りを捧げてきました。しかし、真理を知らないため、人々は「祈り」とは神への願い事だと思ってきました。多くの人が、「家族が幸せに暮らせますように」とか「お金が儲かりますように」、「何とかして、苦しみから救われますように」といった自分や家族に関する願い事や、物質的な要求を祈ってきました。こうした自分の要求を一方的に神へ願うことは、利己的な行為です。真理を踏まえた神への語りかけが、正しい祈りです。真理を踏まえた祈りとは、神がつくった摂理にそった祈り、ということです。霊的真理・摂理を知って初めて、正しい祈りができるようになります。

③口先だけの祈りはしない
祈りは、霊の親である神へ語りかけるという純粋な霊的行為です。そのため、祈るときには、「最高の誠意」をもって臨まなければなりません。私たちがもつべき「最高の誠意」とは、「常日頃から霊的真理を実践しようと努力している」ということです。そして、祈ったことは必ず実行する、実行するように努力するということです。どんなに立派な言葉を並べても、実践の努力をしていなければそれは祈りではありません。実行する決意がない口先だけの祈り、形だけの祈りなら、祈らないほうがいいということです。

日常生活のストレスや心配事が重なったり、心もからだも疲れてしまったときには、祈りをしようとしても雑念が湧いてくるばかりで、なかなか祈ることができません。そのようなときは無理をして祈るより、『シルバーバーチの霊訓』をじっくり読んでください。『シルバーバーチの霊訓』を読み進めるうちに心が整理され、霊的意識を取り戻すことができるようになります。心が高まり、すっきりしてから祈ればいいのです。

正しい祈りによって、利他的な思いが強くなり、最高の奉仕のために働く道具としての準備が整うことになります。霊的エネルギーをふんだんに取り込むことで高い次元まで魂が引き上がり、高級霊たちと心を一つとして、歩むことができるようになります。祈りは、スピリチュアリストにとって欠くことのできない重要な実践項目です。祈りによって心を高め、霊界の方々と思いを一つとして、真理普及という最高の奉仕に励んでいきましょう。


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