2023年 7月 8日・9日 ― 学習内容
シルバーバーチが語る「真実のイエス」
学習のポイント
イエスは、全人類にとって生き方の手本
今回は、シルバーバーチが語る「真実のイエス」というテーマで学習しました。『シルバーバーチの霊訓』の中には、イエスに関することがたくさん述べられています。しかしそれは、これまでキリスト教で説いてきたイエス像とは、大きく異なるものです。シルバーバーチは、イエスと直接、交わることができる高級霊です。シルバーバーチは、イエスの承認のもとでイエスの実像を人類に伝えるという重要な役目を担い、通信を送ってきたのです。
シルバーバーチが伝えてくれた「真実のイエス」の中で、特に重要なポイントは次の3つです。
①イエスは神ではなく、私たちと同じ人間である
キリスト教では、イエスを「罪のない唯一の神の子であり、同時に神である」としています。それは、霊的事実に照らしたとき間違っています。スピリチュアリズムは、霊的事実に基づいて、イエスは、私たちと同じ人間であることを明らかにしました。シルバーバーチは、イエスの誕生も死も、私たち人間と同じであると述べています。ただしイエスは、霊的次元においては、私たちとは決定的な違いがあります。それを示すシルバーバーチの言葉です。
「ただしその後(死後)、イエスは進化し、彼を通して現れる霊的意識は、地上時代と比較にならないほど次元が高くなっています。当時、地上で現れていた意識は、必然的に時代的な制約を受けざるをえませんでした。とは言え人類史上、イエスほどその霊を顕現させた人物はいません。彼ほど大霊の摂理をはっきりと体現してみせた人物はいないのです。」
(シルバーバーチの教え・上 P140)
「イエスは、人類史上、最高の霊性の持ち主であり、最も高い霊的成長度に至った人間」ということです。「霊性」という点でイエスは、他の人間とはかけ離れたレベルにありました。そして死後も、地球出身の霊の中で最も高い霊的立場に立っているのです。
②イエスは、スピリチュアリズム運動の最高責任者・総指揮官である
シルバーバーチはイエスの使命について、次のように明確に述べています。
「イエスには使命がありました。それは、当時の民衆が陥っていた物質中心の生き方の間違いを説き、真理と悟りを求める生活へと立ち戻らせ、霊的法則の存在を教え、自己に内在する永遠の霊的資質についての理解を深めさせることでした。」
(シルバーバーチの霊訓 3巻 P101~102)
イエスは、キリスト教が説いているような「贖罪による救い」をもたらすために地上に誕生したのではありません。物質中心主義と利己主義に支配され、悲劇が蔓延している地上に霊的真理をもたらし、人々の霊的成長を促そうとしたのです。「イエスは、全人類を救済するために誕生した人物」という意味では、人類史上、最大のメシア・救世主と言えます。しかし、その“救い”は、「贖罪による救い」ではなく「霊的真理による救い」です。イエスは、地上人を霊的無知から解放し、基本的真理を教えるためにスピリチュアリズム運動を起こしました。今イエスは、スピリチュアリズム運動の最高責任者として霊界の大軍団を率いて、地上人類救済計画を推し進めているのです。
③イエスは、全人類にとって生き方の手本である
イエスは、私たちと同じ人間ですが、霊性においても、神から与えられた使命においても、私たちとは、かけ離れた存在です。イエスはすべてにおいて、地上の人間とは比べ物にならないほど高次元の存在ですが、イエスは、信仰の対象ではありません。
シルバーバーチは「イエスは人間としての生き方の手本を示しているのであり、それは誰にでも実行できることなのです。」(シルバーバーチの教え・下 P124)と述べています。イエスを信仰の対象として祭り上げることをイエスは決して喜ばれません。それどころか、大きな悲しみを与えることになってしまいます。
イエスは、人類史上において、いかなる霊能者にも勝る霊の威力を顕現しました。それと同時に、霊的人生の大原則である「利他愛と自己犠牲」という神の摂理と一致した生き方を、自らの行為を通して教えてくれたのです。私たちは、イエスを地上人の大先輩として尊敬し、人間にとって生き方の手本を示してくれた人物として、最高の敬意を表していくということです。
『シルバーバーチの霊訓』は、イエスの教えですが、もう1つの側面としては真実のイエス像を明らかにした唯一の書と言えます。イエスが地上で生きていた時、イエス自身がどのように教えを説いたのかは、いくら聖書を研究しても本当のことは分かりません。しかし、シルバーバーチやインペレーターのような高級霊は、イエスが実際に語った内容を知っています。聖書の中のどの部分が真実でどの部分が後世の人間によって勝手に付け加えられたのか、分かっています。キリスト教は、イエスを神として崇拝しイエスを信じることで救われる、という間違った教えを説き続けてきました。シルバーバーチを通して明らかにされた真実のイエスは、こうした霊的事実に反するキリスト教のイエス像を一掃し、キリスト教の根幹教義を全面的に否定することになるのです。