2019年 11月16日・17日―学習内容
霊的真理を正しく伝えるために、語る力をつけていきましょう(その3)
学習のポイント ――― よきスピリチュアリストになるための準備
9月から行ってきた「霊的真理を語る練習」も3回目になりました。今日は、数名の方に皆さんの前で練習の成果を発表していただきました。発表にあたって、事前に原稿を作成し、家で何度も練習を重ねてきたことがよく伝わってきました。「相手に伝えたい!」という思いが、参加者全員の心に響いてきました。
3か月間、「語る練習」をやってきたのは、時期のきた人に出会ったとき、しっかりと霊的真理を伝えることができるようにしておくためです。「語る練習」というと、日頃から話すことに慣れている人はすぐに上手な話ができますから、簡単に伝道ができるように思ってしまうかもしれません。しかし伝道は、話が上手だというだけでは相手に伝えることはできません。
伝道の準備で一番大切なことは、自分自身がまず「霊的新生」をなすということです。『シルバーバーチの霊訓』に感動し、その勢いで読書会を開いたり、シルバーバーチの本を手あたり次第、配り始める人もいます。しかし、人に働きかける前に自分の心や考え方を、真理を中心としたものにつくり変える、すなわち自分が「霊的新生」をしなければなりません。
伝道の準備と実践は、次のような内容にまとめることができます。
1つ目の「祈り」については、昨年の7月に学習しましたので、ここでは省きます。
読書会は、2つ目の「徹底した真理の学習」を強化することを1つの目的にしています。スピリチュアリストの第一条件は、「スピリチュアリズムの霊的真理を正しく理解している」ということです。これは、当たり前のことのようですが、実際には多くのスピリチュアリストが、中途半端な理解や実践がともなわないうちに人に伝えようとしています。
真理のを理解については、細かな部分まですべてを理解しなければならないということではありません。霊的真理の核心部分と全体像を正しく理解しておくということです。基本的で重要な内容を理解していないと、人にスピリチュアリズムの素晴らしさを伝えることはできません。
そして、学んだ真理を実践することで、真理の理解がさらに深まっていきます。学ぶだけで実践の努力をしなければ、単なる知識だけで終わってしまいます。それこそ、宝の持ち腐れとなり、霊界に行ってから大きな後悔をすることになります。
「祈り」と「真理の学習・実践」によって、スピリチュアリストとしての基本的な心がまえが確立されます。「スピリチュアリズムに導かれたことへの感謝」「守護霊の導きに対する絶対的信頼」「今後の人生をスピリチュアリズムのために捧げる決心」、こうした心がまえが、伝道のための重要な準備になります。手にした真理を自分だけのものとするのではなく、「1人でも多くの人に真理を伝えていこう」「真理普及を自分のライフワークにしていこう」と決意することです。
さらに、霊主肉従の努力によって、日常生活を正していくことです。質素で清潔な生活、物質中心ではなく霊中心の生活をすることは、真理の実践そのものです。
ここまでのプロセスを人に頼らず、自分で準備しなければなりません。これらは、伝道のための準備であると同時に、自分自身を霊的に立たしめるプロセス・霊的新生のプロセスとなっています。これらの準備をして初めて伝道実践に移ることができるようになります。
このように言うと皆さんは「自分はまだ語る資格がないのではないか」と思うかもしれません。読書会に参加している皆さんは、霊的真理の学習を積み重ねることで、真理を正しく理解することができるようになってきました。あとは、皆さん1人1人が、しっかり神と霊界と真理に向き合い、それらとの関係を深めていく努力が必要です。皆さんが日常生活を真理にそってきちんと管理できるようになったとき、いよいよ伝道実践に入っていくことができます。そのとき、「語る練習」が大いに役に立つのです。
霊界は、1人でも多くの道具を必要としています。霊界から信頼してもらえる本物のスピリチュアリストを目指して、日々、努力していきましょう。