２０１９年５月１８日・１９日―学習内容
スピリチュアリズムの思想体系[Ⅱ] 「霊的世界観」その２
霊界の実態――霊界とは、どのような世界なのか？
学習のポイント ――― 霊界人に共通の価値観 ――「霊的成長至上主義」
今回は、前回の「霊界の本質（人間にとって霊界が存在することの最も重要な意味）」に続いて、「霊界の実態」について学習しました。霊界の実態とは、霊界の実際の様子です。霊界とは、どのような世界なのか？ 地上世界とどのように違うのか？ こうした観点から学習しました。
霊界の実態については、思想体系［Ⅰ］の「死後世界観」で学習した部分と重複するところもあります。ここでは、霊界人に共通する精神的な傾向・霊界人を支配している価値観について、確認していきます。
霊界には、地上とは比較にならないほど多くの霊が存在しています。現在の地上の人口は73億とも74億とも言われていますが、霊界はその何十倍の数百億の霊たちがいます。驚くことに数百億の霊たちには、共通する心の内容・精神的傾向があります。それは「霊的成長至上主義」ということです。
霊界では、すべてにおいて「霊的成長至上主義」が行き渡っています。「霊的成長至上主義」というのは、霊的成長が一番重要であるという考え方です。霊界では、何をするにも霊的成長が最も重要視され、すべての行為が霊的成長を目的としてなされています。つまり、霊界人全員が、霊的成長を目標にして日々の生活を送っているということです。「霊的成長至上主義」は、霊界人全員に共通する精神的な傾向であり、霊界人を支配している共通の価値観といえます。
それに対して地上世界は、経済成長至上主義・物質中心主義に支配されています。大半の地上人が、経済の成長が一番大切だと考えています。モノやお金をたくさん手に入れることで幸せになれると思っています。地上世界では、霊的成長を人生の目標にしている人はほとんどいません。物質的な豊かさより心の成長の方が大切だと考えている人は、めったにいないのです。
人間にとって、最も重要なもの・最も価値あるものは、「霊的成長」です。地上世界も霊界も、人間が霊的成長をなしていく場所として造られているのです。スピリチュアリズムは、こうした経済成長至上主義・物質中心主義の地上世界を、霊界と同じ「霊的成長至上主義」に変えていこうという、人類史上、最大の革命です。
私たちスピリチュアリストの役目は、「経済成長至上主義・物質中心主義」が常識となっている世の中にあって、「霊的成長至上主義」を信条として生きていくことです。モノやお金より、霊的成長こそ価値あるものであること・霊的成長をすることで真の喜びと幸せを手にすることができることを、私たちが真っ先に実践していかなければなりません。
地上人でありながら、霊界人と同じ、霊を中心とした考え方・生き方をしていくのが、本物のスピリチュアリストということなのです。