学習のポイント

今回の学習箇所の冒頭で、交霊会の参加者が次のように言っています。「一人の人間のすることは、たかが知れているように思えるのです。」(P56)
霊的真理を学び“人々の役に立ちたい!”と思っている皆さんの中にも、この参加者と同じような思いを持ったことがある方がいらっしゃるのではないでしょうか。

霊的真理を学べば学ぶほど、一人でも多くの人が幸せになってほしい、無用の苦しみから救われてほしい、という気持ちが強くなります。時期のきた人に一刻も早く霊的真理を伝えたい、という焦るような思いが募ってきます。そして周りの人たちに一生懸命、真理を伝えようとするのですが、なかなか理解してもらえないという現実にぶつかることになります。やがて、自分の力不足を痛感し、一人でやろうとしてもすぐに限界がくることを、身を持って知ることになるのです。

多くの方が、こうしたことを一度は体験していることと思います。確かに私たちが「一人でやること」は知れています。自分の周りの人たちにすら、なかなか真理を伝えることができないのですから、どれほど霊的真理の普及を願って頑張ったとしても、「地上人類救済」という大きな目的は、いつまでたっても成就されないことになってしまいます。

シルバーバーチはそうした地上人の現実を十分、承知したうえで「たった一人の人間も、霊の力を背後にすれば大きな仕事ができるのです。」(P56)と、私たちに最高のアドバイスをしてくれています。未熟で力不足の地上人であっても、霊界の応援を得れば、霊的価値のある大きな仕事ができる、というのです。シルバーバーチのこの一言に、スピリチュアリズムを地上に展開する上での私たち地上人のあり方が端的に示されています。

スピリチュアリズム運動の主役は霊界であることは、皆さんご存知の通りです。イエスを総指揮官とする霊界の大軍団が、地上人類救済のために、総力をあげて取り組んでいる大改革がスピリチュアリズムです。地上のすべてを見通している霊界では、真理を受け入れる時期に至った地上人の背後から、10年、20年という長い時間をかけてずっと導き続けています。そして「ここぞ」というときを逃さず強烈な霊力を注ぎ込み、霊的真理に出会わせるように働きかけているのです。そうした霊界の働きかけの中でいち早く真理を手にしたのが、私たちです。

霊界の計画を知り、地上人の幸せのために必死に働いている霊界の様子を知った私たちは、これまでの「救われる側」の立場から、霊界の人たちと一緒になって「地上人を救う側」に立ったのです。地上に居ながらにして霊界の大軍団の一員となったのです。

シルバーバーチがいつも語っているように、霊界の組織はみごとな統制と絶対的な信頼で成り立っています。私たちスピリチュアリストは、そうした完璧な霊界の組織に組み込まれた栄誉ある地上人です。私たちが「自分も霊界の人たちと一緒に働きたい」「人々の幸せのために、道具として使ってほしい」と心から願えば、霊界は必ず私たちに相応しい“役目”を与えてくださいます。高級霊たちと同じ志を持った地上人がいれば、霊界は喜びと期待を持って、その地上人にしかできない奉仕の道を示し、最高の応援をしてくださいます。私たちは、その道を忠実に、確実に、歩いていけばいいのです。自分の力だけで、真理普及のすべてを行おうと思う必要はありません。すべての主役は霊界なのですから、私たちは与えられた任務を、精一杯、果たしていく努力をすればいいのです。

地上では「たった一人」でやっているように思えたとしても、純粋な動機と使命感を持ち、ひたすら霊的歩みを続けていれば、霊界が必ず応援をしてくれます。霊界は、軍団の一員として名乗りを挙げた地上人を決して一人で戦わせるようなことはしません。私たちは、霊界への強い信頼と霊界の道具として相応しい決意を持って、真理普及のために誠心誠意、歩んでいきましょう。

参加者の感想

今までは真理に出会った喜びから、あれこれ自分なりに活動し、真理を伝えたいと思っていました。しかし今日の学びで、霊界の道具として働くことの大切さを再確認しました。インターネットを見るのですが、私の知るかぎりでは「スピリチュアリズム普及会」のHPが一番、真理を正確に伝えていると思います。これからは、自分であれこれするのではなく、ただスピリチュアリズム普及会のHPを伝える通路になりたいと思いました。

“真理普及は、気が遠くなるような時間がかかる→自分が生きている間には、何も結果が出ないかもしれない”という言葉が心に残りました。
私は、人の役に立ちたい!という焦るような気持ちで、毎日早く道が開けないかとずっと思っていました。しかし、自分で真理を実践し、実感してからでないと、単なる活動家で終わってしまい、結果、霊界に迷惑をかけてしまうことを学びました。
まず、高級霊が魅力を感じるような高尚な精神と利他愛、そして自己犠牲を厭わない奉仕の意志を持ち、決心し、真理を学習し、祈る、そうしていれば霊界が道を示してくださることも、あらためて認識しました。
たとえ今生で何一つ結果が残せなかったとしても、学習と実践だけは一生続けていきたいと、気持ちをあらたにしました。
そして、できることなら、あの世でもスピリチュアリズム(人のお役に立つこと)に携わりたいと強く思います。

一番心に残った言葉は、『どんな境遇に置かれても、それを克服できるように導き、そして支援して、あなたの存在をできるだけ有効に生かす道を歩んでいただくように致します』(P59)というところです。
私たち以上に私たちを知り尽くしてる高級霊の「よき道具になってくれるのであれば、あなたに1番あったものを用意するから決して失望しないで欲しい」という余りにも大きな愛に、私もそこに向かっていきたいという気持ちになりました。
もう1つは、ニューズレター25号から、シルバーバーチの教えを正しく理解し、スピリチュアリズムの本来あるべき姿を正確に知っていたヒギンソンのような「大人の霊」と呼ばれる人間になりたいと思いました。
いつまでも霊的レベルアップをせずに停滞した状況を、私の魂は望んでいないはずです。なかなか自分で高い目標を設定するのは難しいですが、自分に用意された試練や正しいと確信した道に対して、これからも迷わずに進んでいこうと思いました。

真理に出会ったばかりの自分は「こんな素晴らしいものを人に伝えるためにはどうしたらいいのだろうか」と思っていました。しかし人に伝えようとしてもうまくいかずに焦るばかりでした。読書会に参加して学ぶうちに、霊界の道具になるのが一番の近道だとわかりました。ここまでくるのに何年もかかりました。
先日、会社でちょっとしたことがあり、それを通して自分が以前と変わったと感じました。以前なら相手の苦しみを自分が受けてしまってどうにもならなかったのですが、今は、相手のことを思って、試練を乗り越えほしい、魂を成長させてほしいと祈ることができるようになりました。
今の自分にできることは、真理をしっかり学ぶことだと思っています。以前より、霊界への信仰心が増し、ブレない自分、強くなった自分を感じます。

会社で難しい問題や課題に出会ったとき、自分の未熟さを感じます。そうした困難も自分を磨くためのもので、霊的真理の理解を深めるためのいい経験になると思っています。今は自分の困難を解決するのに精一杯ですが、現時点は普及活動の準備期間だと思い、いずれ訪れる大きな仕事に備えていきたいと思います。

霊的真理普及のために、役に立たなければ…という、焦る気持ちだけが空回りしていて、時には自分はいったい何の役に立っているのだろう、何の役にも立っていないのではないかという気持ちに駆られることがあります。しかし今日の学びの中で、霊界の方々に委ねれば、自分にとってベストの道が開かれていく、自分に一番ふさわしい道が示される、という気持ちを取り戻すことができました。道具意識を忘れずに、忍耐強く歩んでいきたいと思います。

「一切のあきらめの念を駆逐しなさい。」(P58)というシルバーバーチの言葉に背中を押されたような気がします。この言葉に出会い、勇気と元気が出ました。霊的知識を生かして、自分の役割を果たし、自分の存在を役立たせることができるように更に努力したいと思います。
また、「どんな境遇に置かれても、それを克服できるように導き、そして支援して、あなたの存在をできるだけ有効に生かす道を歩んでいただくように致します。」(P59)という言葉は、まったくもってありがたいです。感謝です。今月も前向きにがんばりたいと思います。

今日学んだニューズレターでは、シルバーバーチとヒギンソンの対談を取り上げていました。ヒギンソンの質問に対してシルバーバーチは「あなたが正しいと思うことを実行なさることです」と答えています。シルバーバーチが地上人の相談に答えるとき、「こうしなさい、ああしなさい」といった具体的なアドバイスをしたことはありません。私たち地上人側からすると、具体的なアドバイスを受ける方がどんなに楽なことかわかりません。しかしシルバーバーチはあえてそうしないのです。安易に指示を与え、その通り行動したとしても、霊的成長とは結びつかないからです。霊的成長は、迷いながら自分で考え判断し行動して初めてなされるものです。霊的成長の最終責任は自分にあるのです。判断を誤らないためにも真理を繰り返し読み、魂に刻み付けたいと思います。せっかく与えていただいた霊的成長のチャンスを活かせるよう、学び続けていきたいと思います。

スピリチュアリストにとって、霊的真理を人に伝えていくということは、大きな課題です。これについて印象的な言葉がP59にありました。それは、「どんな境遇におかれても、それを克服できるよう導き、そして支援して、あなたの存在をできるだけ有効に生かす道を歩んでいただくように致します」という言葉です。霊界が自分を活かす道を準備してくれていますから、自分一人ですべてを行おうと思わず、霊界を頼って自分を活かしてもらう、これが一番の道だと思います。ゆったりとした気持ちを持って、できるだけの努力をすることを心がけ、霊的人生を歩んでいきたいと思います。


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