2016年2月21日―学習内容
宗教の観点から見たスピリチュアリズムの全体像
学習のポイント――地上の宗教は、霊的に見ればすべて失格
私たちが霊的歩みをしていくうえで土台となるのは、「霊的真理の正しい理解」です。部分的な理解や間違った解釈では、スピリチュアリズムを理解したとは言えません。そのため、スピリチュアリズムの全体をしっかりと把握することは、最も大切な学習となります。
昨年は、「救済の観点から見たスピリチュアリズムの全体像」を学習しました。今回は視点を変えて、「宗教の観点から見たスピリチュアリズムの全体像」を学びました。
宗教の観点から見たスピリチュアリズムの定義は、次のようになります。
定義:スピリチュアリズムとは、霊界主導の人類史上最大の宗教革命
霊的真理による地球上最大の宗教革命
スピリチュアリズムは、霊界人が主役となって行われる人類史上、最大の宗教革命です。それは、霊的真理が地上にもたらされることで行われていきます。もう少し具体的に言うと次のようになります。
「スピリチュアリズムの宗教革命とは、霊的真理の普及によって、地球上のすべての宗教を霊界の宗教に置き換えようとする、宗教の大革命のこと」です。
「地球上のすべての宗教を霊界の宗教に置き換える」とあります。つまり、地上の宗教をすべて消滅させ、霊界の宗教を地上に普及させる、ということです。地上には数多くの宗教があり、大半の地上人が何らかの宗教を信仰しています。しかし地上の宗教をなくして霊界の宗教を広めていく、というのはなぜでしょうか?
その理由は、地上の宗教が間違った宗教であり、人類にとって存在しない方がいいと言えるものだからです。シルバーバーチは、霊訓の中でキリスト教を強く非難していますが、それはキリスト教に限らず、地上のすべての宗教の間違いを指摘しているのです。
スピリチュアリズムが地上に広めようとしている正しい宗教とは、霊界の宗教のことです。すべての霊界人が当たり前に信仰している宗教を、地上に普及させることがスピリチュアリズムの目標です。霊界の宗教とはどのようなものかを5つにまとめました。
①霊界では、すべての人間(霊)が一つの宗教を信仰している
霊界には、たった一つの宗教しかありません。すべての霊界人が、共通の宗教を信仰しています。地上には数多くの宗教があり、さらに同じ宗教でもいくつもの宗派や教派があり、それぞれが対立しています。霊界にはたった一つの宗教しかないということは、地上的に考えれば奇跡的なこととしか言えませんが、それが事実なのです。
②信仰対象は、「大霊(唯一神)」と大霊が造った「摂理」
霊界の宗教の信仰対象は、「大霊」と「摂理」です。地上でもキリスト教やイスラム教は唯一神を信仰対象としていますが、その神は人間が勝手につくり上げたもので実際の大霊ではありません。また、「摂理」を信仰対象としている宗教は、地上には存在しません。
③「摂理」の支配が万人に共通認識されている。「摂理」に一致した生き方が真の幸福と霊的成長をもたらすことが霊界の常識
すべての霊界人は、「摂理」が自分たちを支配しているということを認識しています。そして、「摂理」に一致した生き方によって霊的成長ができ、幸せになれるということが常識となっています。地上の宗教は、教義に忠実に歩めば幸せになれると説いています。しかしその教義が間違っているため、信仰熱心な人ほど利己性が増していくようになってしまいます。
④「摂理」に一致した生き方が宗教であり信仰である
人間の霊的成長にとって一番大切な摂理は、「利他性の摂理」と「カルマの摂理」です。日常での利他愛の実践が、そのまま宗教であり信仰実践になっています。
⑤すべての点で地上の宗教と正反対
地上の宗教は、宗教組織があり、創始者や教祖がいて、教義があります。しかし、霊界の宗教はそうしたものは一切ありません。一人一人が大霊と摂理を信仰し、日々の生活の中で摂理に一致した生き方をしていくだけなのです。
このように、地上の宗教と霊界の宗教は全く違います。霊界の宗教を見ると、地上の宗教がいかに間違っているかが明確になります。高級霊たちは、地上の間違った宗教を一掃して、霊界と同じ宗教を地上に確立していくための大革命を推し進めようとしているのです。
何十万とある地上の宗教をすべてなくし、霊界の宗教に置き換えていくことは、想像を絶する困難の連続です。しかし高級霊たちは「何としても成し遂げる!」という固い決意と執念を持って取り組んでいます。私たちスピリチュアリストは、地球上で最大の宗教革命の出発点に立っています。これから何百年もの長い年月をかけて、少しずつ、しかし確実に進展していく大革命の先駆けとしての役割を担っています。多くの未熟さを抱えての歩みですが、霊界の道具として精いっぱい貢献していきましょう。正しい宗教のあり方を一人でも多くの人に伝えていきましょう。
参加者の感想
本来、人類に幸福と救いをもたらすはずの宗教が、霊的無知と組織エゴによって人々を苦しめ悲劇を生み出していることを、明確に理解することができました。スピリチュアリズム普及のために、道具としての資質を少しでも向上させたいと思います。できる限りの努力をしていきたいとの思いを、いっそう強くすることができました。
地上の間違った宗教を正すために動き出した霊界の人々の思いに、あらためて心を打たれました。霊界から地上に向けて必死に伝えようとしてもなかなかうまくいかず、時間と労力、はがゆさ…など、霊界の人たちのたいへんさは気が遠くなるほどだと思いました。学習の最後に「宗教革命の時間が短縮できるかどうかはスピリチュアリストにかかっている」という言葉が胸に響いてきました。今の気持ちを忘れずに、前に進んでいきたいと思います。
スピリチュアリズムの目的が地上のすべての宗教を霊界の唯一の宗教に置き換えることだということを学びました。スピリチュアリズムは人類史上最大の宗教革命であることを知り、すごいことを知ったという思いが強くなりました。また、霊界の人々がどんな思いでスピリチュアリズムを展開しようとしているのかが伝わってきました。
「地上の宗教を霊界の宗教に置き換えることがスピリチュアリズムの宗教革命である。宗教革命の成功はすでに確定している」という言葉に大きな勇気をもらいました。そして同時に、自分がしなければならないことの責任も感じました。
霊的真理が地上に広まることで、地上の宗教に大改革が起こらざるを得ないことが分かりました。それだけ地上の宗教は、霊的真理から逸脱しています。変革には涙がともなうとシルバーバーチは言っています。しかし、正しい進路へ舵をとることは、悲しみではなく大きな喜びである、と感じる人が少しでも増えるように、霊界の道具として頑張っていきたいと思います。
霊的真理への無知や組織エゴが、さまざまな地上の悲劇をもたらしています。シルバーバーチの霊訓によって霊的知識を得た者として、己の生きる場所において、スピリチュアリズムの宗教革命に貢献していきたいと思います。引き続き、シルバーバーチの霊訓のさらなる理解に努めていきたいです。
地上の宗教は、信じれば救われる、懺悔すれば許されるというものですが、霊界の宗教はどんなに謝っても救われません。自分が得た霊的知識をこの地上で実践することでしか救いの道はない、というのはとても厳しいものです。しかし、自動的に働く摂理の中に、すべての人間に平等な神の愛を感じることができました。
今回の学習で、間違った知識や宗教ではなく、正しい知識を得ることがどれほど大切かを感じました。スピリチュアリストとして恥じる事のないよう、歩んでいきたいです。
宗教に携わる人々の中には、純粋に世のため人のためという気持ちで入信した人も大勢います。しかし、そうした利他愛という尊い思いが宗教組織のエゴによって踏みにじられていることを思うと、本当に悲しく辛くなります。しかし、霊界からの働きかけによって霊的真理は徐々に地上に根付き始め、今は間違った宗教の中で歩んでいる人も、いずれはスピリチュアリズムの真理を知ることになります。真理は特定の人のものではなく、すべての人に開かれています。
先にスピリチュアリズムを知った私たちは、常に霊界の導きを信じ、霊的真理の普及を心がけて歩んでいかなければなりません。日々の歩みによって自分を磨き、よりよき道具になっていきたいと思います。
私は以前、新興宗教の信者でした。その時は、教祖を崇め、お布施をし、信者獲得の活動をしていました。霊的知識はほとんどありませんでした。霊訓に出会った時は、晴天の霹靂と言ってもいいくらいの衝撃でした。今回、学習した「地上の宗教はすべて失格」という言葉がよく理解できました。宗教の目的は、「霊的成長」にあります。霊的真理を徹底して学び、実践の努力をしていこうと思います。また、一人でも多くの人に地上の宗教の間違いに気付いてほしいと思います。