学習のポイント

シルバーバーチの交霊会では、参加者やサイキックニューズ紙の読者からのさまざまな質問にシルバーバーチが答えることで、霊的真理が解き明かされていきます。この章も多岐にわたる質問と回答が紹介されていますが、特に興味深いものが、次の質問です。
「大霊の存在を実感するにはどうしたらよいのでしょうか?」(P144

皆さんもきっと“神を実感したい、もっと身近に感じたい”と思ったことがあるのではないでしょうか。すでに学んでいるように、人間は神の子供です。子供である人間が、親である神を実感したいと思うのは当然のことです。霊の親を求めることは、霊的本能とも言えるもので、どんな人間も心の奥深くで希求していることです。心から神を信じるためには“頭でわかる”という理性的認識だけでなく、“実感する”ことが必要なのです。

こうした、人間の本質的な願望に対してシルバーバーチは、間髪を入れずに答えています。
「まず第一に、生命の大霊とは何であるかを明確に認識しなければなりません。これまでは、それが間違った概念のもとに信じられてまいりました。もとより大霊を有限の用語で表現することは、必然的に不可能です。(中略)いつの時代においても、神の真の姿は捉え難く、限りある地上の人間の理解力では正しく理解することができませんでした。」(P144)

“神を実感する”ためには、まず“正しい神の姿を知る”という理性的認識が必要だとシルバーバーチは言っています。“神とはどのような存在なのか(神観)”を理解していない中では、神を実感することはできません。

地上人は肉体という重い衣をまとって生活しているため、霊界人のように神を実感することができません。そのため地上人はこれまで、限られた理解力と言語で神観を説いてきました。人々は神のごく一部分だけを理解する程度だったり、人間が勝手につくり上げた間違った神観のもとで信仰してきました。

スピリチュアリズムは地上に“真の宗教”をもたらすために高級霊によって計画されたものです。“真の宗教”とは、霊界で常識となっている唯一の神への信仰です。これまで地上に真の宗教が存在しなかったのは、神観という宗教の出発点が間違っていたからなのです。高級霊たちは、真の宗教を確立するために、霊界人の神観の基本的内容を地上人に教え、正しい神の姿を理解させようとしました。それが“スピリチュアリズムの神観”です。

“スピリチュアリズムの神観”の中で、シルバーバーチが特に強調しているのは“摂理としての神”です。 「宇宙は法則によって支配されており、その法則は大霊の意志が顕現したものだということです。法則が大霊であり、大霊は法則であるということです。」(P168)

神は、霊界、宇宙、人間をはじめとする万物を創造されました。そして、それらを維持し支配するために摂理を設けたのです。“摂理”は神の属性の一つですが、地上人が唯一、理性によって神の性質・内容を直接的に確かめことができるものです。これまで偉大な科学者たちが発見してきた数々の法則は、神が創造した摂理そのものであり、地球が誕生してから今日まで例外なく働いてきたものです。人間は、法則(摂理)の完全性を目の当たりにしたとき、“神”の存在を意識せざるを得ないのです。

私たちスピリチュアリストが神を実感するためには、まず『シルバーバーチの霊訓』によって示された正しい神の姿を理性と知性で理解することです。それと同時に、「内面を穏やかに保ち、あたりを包んでいる崇高な根元的なエネルギーに魂をゆだねる」(P145)―つまり“瞑想や祈り”を通して心を高めることで、少しずつ神を感じることができるようになっていきます。

高級霊に比べてあまりにも未熟な地上人が、神を実感するのは容易なことではありません。しかしシルバーバーチは、次のような言葉で私たちに希望を与えてくれています。
「あなた方は、限りある言語を超えたことを理解しようとなさっているのであり、それはこれからも続けていくべきことですが、たとえ口では表現できなくても、心のどこかでチラリととらえ、理解できるものがあるはずです。たとえば、言葉では尽くせない美しい光景(中略)をチラッとでもご覧になったことがおありのはずですが、それは口では言えなくても心で感じとり、しみじみと味わうことはできます。それと同じです。」(P167)

日常生活の中で触れ合う動物や植物の愛らしさ、移りゆく季節の中で感じる自然の美、雄大な山や川の造形美など、地上人が神を感じることができる機会はどこにでもあることをシルバーバーチは教えてくれています。

参加者の感想

宇宙や人体の仕組みに感動することは、神の摂理に感動することだということがわかり、今まで以上に神の実感が深まったように思います。瞑想や祈り、毎日の学習を通して、神の実感をもっと強固なものにしていきたいです。そして、少しでも神のよき道具となりたいという気持ちが一段と強くなりました。

私がシルバーバーチの本を読んだ中で一番納得したのが「摂理としての神」という言葉でした。「自分の言うことに従わない者には罰を与える神」「ご利益をお願いする神」というものに、どうしても違和感を覚えていた私にとってシルバーバーチの神観は、「やっとたどり着いた神観」という気がしました。
一人で読んでいると読み流してしまうところも、読書会で学ぶことで、より深く理解できました。とても有意義な時間を過ごすことができました。

神については「摂理としての神」の印象が強かったです。今日、5つの神の定義を学び、神への理解を深くすることができました。「スピリチュアリズムの思想」の神認識については、何度読んでもよくわかりませんでしたが、今日の学習で少しわかったと思います。
神の存在は疑う余地がありませんが、神を実感するには瞑想や祈りが重要であることを再確認しました。最近は瞑想が惰性的になっていたので、新たな気持ちで実践していこうと思いました。自分の行動や選択が神の摂理にそっているかどうかをいつも考えるようにしていますが、とても難しいです。一歩一歩、学んでいこうと思います。

スピリチュアリズムに出会う前は、神を信じていませんでした。神様に頼るような自分になったら終わりだとさえ思っていました。しかし今日、宇宙の成り立ち、地球上の出来事、人体の仕組み、夕焼けなどの美しい自然、どれ一つとっても神の存在に気付くことができることを学びました。何より「シルバーバーチの霊訓」に出会え、涙が流れるという体験をしたことは、神や神の摂理の存在に無意識に気づいていたのだとわかりました。

「地上では信仰者の数だけ神観がある。霊界では一つの共通した神観があるだけ」という言葉が一番心に残りました。真理と出会って一番有難いと思ったことは、正しい神観を得られたことです。正しい神観を得られないことで地上人生を無駄に過ごすことになり、さらに霊界でも間違った神観が大きく影響してしまいます。正しい神観が得られないことは、たいへんなことだと思います。これからも何が正しいかをもっと学んでいきたいと思いました。

神について、ある程度理解していたつもりでしたが、あらためて学んでみると、深い内容であると感じました。価値ある人生を送るうえで、神を正しく理解することは本当に大切なことです。また、神認識の能力が霊的直感である、と言うことに少し驚きましたが、学習を進めていく中で納得がいきました。瞑想や祈りは自分にとって必要なことです。焦らず、頑張っていきたいと思いました。

神様を実感したいという思いは、私もいつも持っていますし、祈りの中でもそれができれば、と思っていました。私たちは肉体を持っているので、直接的な実感はなかなか難しいですが、自然界の法則を通して神を感じることができる、ということがあらためて理解できました。霊的真理を通じて正しい神の認識をし、神との関係や摂理を知ることができたのですから、そのことを自分の成長や利他愛実践への原動力にしていきたいと思いました。

私もスピリチュアリズムを知る以前は、神を信じていませんでした。ただ、この世の中は絶対的な法則、真理でコントロールされているだろうと感じていました。シルバーバーチの霊訓と出会い、その法則こそが神であると知り、ようやく神の存在を意識することができました。それ以来、霊的真理をより深く理解したいと思っていますが、神を実感することはとても難しく常に壁にぶつかっていました。今日の学習を通して、神を実感するためには、自分の霊的成長が必要で、瞑想や祈りが最も効果的なものである、ということを学ぶことができました。今後も深い祈りができるよう努力し、あらゆる困難を乗り越えて、少しずつ霊的成長をしていきたいと思います。

神を知ることは、人間として自分がいかに生きていけばいいのかを知ることです。今日は5つの神の定義のポイントを学びました。この定義がなぜ必要かといえば、地上人が霊界人と同じ神認識を持たないと人類救済計画が進まないからです。神と摂理を正しく理解する地上人が増えることで、救われる人が多くなります。神と神の摂理について、時期のきた人に伝えていくことは、とても重要なことだと思いました。

今日学んだ神観1つとっても、スピリチュアリズムは他の宗教とは比較にならない最高の真理であることを再認識しました。「摂理としての神」は、シルバーバーチによって初めて地上人に明らかにされたものですが、私はこの「摂理としての神」の中に、親である神の愛をひしひしと感じます。知性と愛を合わせもつこの神観が、世界中に広がっていく様子を想像するだけで、気持ちが明るくなっていきます。今回もまた、素晴らしい真理に出会えたことを感謝すると同時に、一人でも多くの人に手渡していきたいという思いが膨らんできました。


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