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2024年 5月 12日 ― 学習内容

スピリチュアリズムの思想体系〔Ⅱ〕 地上世界観

学習のポイント
 人間にとって、地上世界(地球)の本質的な意味とは

今回は、思想体系[Ⅱ]の最後のテーマである「地上世界観」を学習しました。スピリチュアリズムの地上世界観とは、私たちが今、住んでいる地上世界を霊的視点から見たときの見解ということです。

地上世界は何のためにあるのでしょうか? 地上世界が存在する目的は、2つあります。1つは、地上世界は、人間が永遠の霊的成長の道を出発する場所である、ということです。人間は、神から分霊を付与されたことで、“永遠の個別性”を持ち、「神の子供」として地上に誕生することになりました。神は、地上世界を人間が誕生し、永遠の人生を出発する場所として定められました。人間は、物質世界という最も次元の低い世界に生まれ、そこから永遠の霊的進化の歩みを始めることになるのです。

もう1つの目的は、地上世界は、死後に始まる霊界での「永遠の人生」の準備をする場所である、ということです。人間にとって本来の世界・メインの世界は、霊界です。地上世界での生活が数十年、長くても百年ほどであるのに対して、霊界での生活は、永遠に続きます。地上人生は、霊界の人生に比べれば、ほんの一瞬にすぎません。その短い地上生活の間に、基本的な霊的成長を達成し、霊界での人生の準備をするのです。

人間は、地上ならではの体験を通して、基本的な霊的成長を達成し、霊界での永遠の生活に備えることになります。地上世界でしっかり準備をすれば、霊界での永遠の人生をスムーズに出発することができるようになるのです。

神は、こうした2つの目的のもとに、地上世界を創造しました。地上世界が存在することの霊的意義は、霊界という高い世界から見ないかぎり理解することはできません。霊界と地上世界を比較して初めて、地上世界の真実が分かるようになります。こうした理解の仕方は、これまで地上には存在しませんでした。人類は、スピリチュアリズムによって初めて、自分たちが住んでいる地上世界の本質について理解できるようになったのです。

地上世界と霊界は、分断された別々の世界ではありません。地上世界も霊界も、人間の永遠の霊的成長を願う神によってひと続きの世界として創造されたのです。私たちが住む地上世界の背後には、広大な霊界がつながっています。これまで人間は、こうした地上世界の本質的な意味が全く分かっていませんでした。霊的無知ゆえに地上的な視点しか持つことができず、目の前の物質だけに囚われてきました。そのため人間は、物質中心主義と利己主義を土台として、すべてを営んできたのです。

人々を正しい生き方へと導き、魂の救いと幸せをもたらすはずの宗教は、霊的なことを全く知らなかったため、人々を不幸と苦しみを与えてきました。宗教だけでなく、政治・経済・医学・教育……すべてが、霊的無知という土台の上でなされてきたため、多くの悲劇を発生させてきたのです。

イエスは、スピリチュアリズムを地上の隅々にまで広め、地上世界を霊中心主義・利他主義に変えようとしています。宗教はもちろんのこと、政治も経済も医学も教育も、神が意図したとおりの営みへと大変革しようとしているのです。私たちは、イエスの願いを真っ先に知った者として、イエスとともに、この地上世界を神の願いにかなった世界に変えていかなければなりません。全人類が神を共通の霊的親とする霊的一大家族として、希望と喜びの中で地上人生を送ることができるように、一人でも多くの人に霊的真理を手渡していくのです。霊界の方々と心を一つとして、地上人類救済のために、全力を尽くしていきましょう。

参加者の感想

東京品川会場 →


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