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2017年4月16日学習内容

スピリチュアリズムの思想体系[Ⅰ] 「死の直後」

学習のポイント――――「死」や「死後」についての霊的知識は、地上人が持つべき最も重要な知識

人間は死後、霊界で新しい生活を始めることになりますが、今回は、死んだ直後の様子について学習しました。

すでに学んでいますが、「死」とは霊体と肉体を結んでいたシルバーコードが切れるときのことです。「死の瞬間」は、本人は半睡眠状態でほとんど意識を失っています。これが「死の眠り」です。シルバーコードが完全に切れると、やがて麻酔から醒めたように目を覚まします。「死の瞬間」「死の眠り」「目覚め」というプロセスは、大半の人に共通しています。

死の眠りから目覚めてからは、大きく3つのケースに分けられます。
①大半の地上人(霊的知識がない人)
②唯物論者や間違った宗教の狂信者
③霊的知識を知っている人(スピリチュアリスト)

①の霊的知識がない人たちは、目覚めると同時に、今までと全く違う様子に驚き混乱します。自分の頭がおかしくなったのではないか、夢を見ているのではないかと思います。しばらくの間、休息所のようなところで調整をして、やがて自分が死んだことが分かるようになります。これが「死の自覚」です。死を自覚すると、霊的覚醒が起こり霊視能力が全開します。そして、すでに他界している家族や知人と再会することになります。実は、こうした他界者たちは、死に際してずっと付き添い霊界入りを手伝ってくれていたのです。本人に死の自覚が生まれると霊的視野が開け、周りの霊たちの姿が見えるようになるのです。その後、再び休息所で身体の調整をして、本格的な幽界での生活が始まります。

②の唯物論者や間違った宗教を信じていた人たちは、死の眠りから目覚めても自分が死んだことを認めようとしません。彼らは「地縛霊」となって、幽界下層で何百年、ときには千年以上もの間、地上と同じような生活を続けます。頑なに死を否定し地縛霊同士が集まって悪事を働くようになります。

③の生前から霊的知識を知っている人とは、私たちスピリチュアリストのことです。霊的知識がある人は、死の眠りから目覚めると、すぐに自分の死を自覚することができます。そして、霊界の人たちの出迎えを受け、幽界での生活が始まります。

死の直後において最も重要なことは、自分が死んだことに気が付くこと、つまり「死の自覚」です。自分はすでに死んでいるのですから、死んだことが分からなければなりません。私たちスピリチュアリストは、生前から「死」についての霊的知識を持っていますから、すぐに死を認識し、幽界で新しい生活を始めることができます。

しかし、霊的知識のない人々は、死んですぐには「死の自覚」が持てません。そのため、休息所で眠りのときを通して死を自覚し、さらに身体の調整をして、やっと本格的な幽界での生活に入っていきます。

「死」は誰もが避けることのできない最も重大な出来事です。人間の宿命である「死」についての正しい知識を持つことは、一番重要なことです。これまで地上人は、物質中心の知識ばかりを追い求めてきました。しかし、すべての人間が本当に知らなければならないのは「死」についての知識なのです。

最近、世間では死の準備として「終活」ということが盛んに言われるようになってきました。生きている間にお墓やお葬式の準備をしたり、身辺整理や遺言を書いたりする人が増えてきました。

しかし、本当の「死」の準備とは、「死」や「死後の世界」についての正しい霊的知識を身につけることです。シルバーバーチをはじめとするスピリチュアリズムの霊界通信によって霊的真理・霊的知識を学ぶことは、何百冊の宗教書を読むよりもはるかに価値あることです。人間は、生きている間に死に関する知識を知っておかなければならないのです。

私たちスピリチュアリストは、最高の霊的真理・霊的知識を手にしています。私たちは「死」や「霊的世界」についてのスペシャリスト・専門家と言うことができます。霊的知識のない人の死後は、突然、見知らぬ土地に一人で放り出されたのと同じです。家族や友人・知人が死後、路頭に迷わないように、死後の出来事を教えてあげることは、一番身近な真理の伝道です。

参加者の感想

死の直後の人間の状態をシルバーバーチは「恐ろしいほど霊的無知なのです」と言っています。日々、地上から送られてくる霊的無知な魂を手助けする霊界の方々の救済活動の大変さ・苦労が想像できます。
自分は死んでから会いたい人もいるし、心から謝りたい人もいます。少しでも迷惑がかからないように、地上にいる間に自分のブループリントをイメージして、魂の浄化の道を歩みたいと思います。そして、時期のきた人、死への恐怖に苦しんでいる人の手元へ霊的真理を届けていきたいと思います。

すべての人がいつか必ず経験する「死」の問題について、霊的真理を学ぶ機会に恵まれたことに感謝しています。そして、その知識を正しく理解し伝えていくことが自分の責任だと心を新たにしました。多くの人が死の真相を知らないまま死んで混乱状態に陥ります。私たちは「死」や「死後の世界」のスペシャリストとして、混乱を少しでもなくすことができるよう、利他愛の実践に励んでいきたいと思います。

他界者の多くが混乱したり、地縛霊になったりして、霊的進歩の道が歩めなくなっています。霊的目覚めが遅く、霊界の人々に多大な迷惑をかけています。その原因は、地上人生で霊的真理を学ばなかったことにあります。そうした悲劇を一刻も早くなくすために、霊的真理を知った私は、真理普及という同胞への奉仕をライフワークとして生きていきたいと思っています。

死後のケアのところで、「本来は、死後のケアは不要」という言葉が心に残りました。地上人が正しい地上生活を実現できていれば、霊界人は地上と霊界を豊かにする仕事に専念することができるのに、地上人が霊的無知なため、本来しなくていい仕事をしなければなりません。死の直後の真相を学ぶことで、あらためて霊的真理を地上時代に学んでおくことの大切さを認識することができました。

神の配慮で、睡眠中にどれほど霊界へ行ったとしても、死後の混乱や地縛霊になる人たちが多いことを考えると、何をおいても霊的知識を身につけることが重要なのだと思いました。「死」や「死後の世界」のスペシャリストである私たちスピリチュアリストが、まず身近な人に伝えていかなければならないと強く思いました。

今日の学習で特に印象に残ったのは、スピリチュアリズムの霊的真理に出会うことは、実は地上人生を生きる上で最低ラインに達したにすぎない、ということです。しかし、現実には大半の地上人は、死後の世界に意識を向けることなく生きています。何とか一人でも多くの人に霊的知識を伝えていきたいと思いました。霊的知識を語る機会を逃さないよう、心境を維持できるよう、努力していきたいと思います。

日常生活に追われている中では霊界を意識することが難しいのですが、今日は死の直後を学び、あらためて霊界を強く意識することができました。「死」についての知識を伝えることが、霊的知識を持っていない人たちへの最もよい伝道になることを知り、チャンスがあれば正確に話せるように理解を深めていきたいと思いました。

シルバーバーチによって知ることができたこの霊的知識は、地上に誕生したすべての人間にとって一番重要なものであり、正しく理解し身につけなければならない事柄であることを認識しました。また、睡眠中のリハーサルや死後のケアは、親である神や霊界の方々が地上人の成長を願ってのものであることを感じました。間違った宗教の教えを信じ込むことの怖さを知ると同時に、日常生活において、自分が間違った思い込みをしていないかチェックしてみることの大切さも感じました。

人間は、いつか必ず地上人生を終えて死を迎えますが、自分が死んだというのにそれに気がつかない人がとても多いことは驚きです。地上で生きている大半の人が、一番大事な知識を知らないがゆえに、せっかくの地上人生を霊成長という目的にそって歩んでいくことができません。今日の学習を通して、生前から霊的真理を知っている私たちは、最高の宝を手にしていることをあらためて実感しました。今回もまた「一人でも多くの人に霊的真理を伝えていきたい!」という思いが大きく膨らんできました。


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