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2017年7月16日学習内容

スピリチュアリズムの思想体系[Ⅰ] 「死後世界観」 その2  霊界について

学習のポイント ――― シルバーバーチによって明らかにされた「霊界の界層」についての真実

今回は、死後世界観の2回目として「霊界」について学びました。シルバーバーチは、多くの霊的真理・霊的知識を地上にもたらしました。それらの大半は、人類史上、初めて伝えられたものですが、「霊界の界層」についても、画期的な真実を明らかにしました。

シルバーバーチ以前のスピリチュアリズムでは、「霊界は複数の界層から成っている(複数界層説)」と考えられていました。例えば、スウェーデンボルグは、死後の世界を大きく3つに分けていました。また、シルバーバーチ登場後しばらくしてからブラヴァッキーによって興された神智学では、「神が造った世界には、地上界と6つの界層からなる死後の世界が存在する」とし、宇宙は全部で7つの世界から成っているという「七世界論」が説かれました。この「七世界論」は、当時のスピリチュアリズムに大きな影響を与え、現在でも「七世界論」を信じているスピリチュアリストがたくさんいます。


しかし、シルバーバーチは次のような言葉で、「七世界観」をはじめとする複数界層説は間違いであることを明確にしました。
「私はその"7つの界"とやらを知りません。(中略)私が知っているのは、たった1つの界があって、それが無限の階梯をなしているということです。」『最後の啓示』P51

シルバーバーチは、「霊界は1つだけであり、その中に霊的進化の程度に応じた無数の界層がある」と述べています。そして、「界層とは、地上人が想像するような地理的に区分された領域・境界線で区切られた領域ではなく、上の界と下の界はつながっている」と説明しています。

霊界は、高い界層から低い界層へと途切れることなくグラデーション的につながっており、霊界全体が一つに融合しているということです。そして、霊たちは霊性レベルの向上にともなって、より高い界層へと上がっていくようになります。シルバーバーチは、これまで言われてきたような界層があるのではなく、霊界に住む霊たちの霊的成長度に応じて無数の界層が存在することを明らかにしたのです。

シルバーバーチは、霊界の環境やそこでの生活についても語っています。スピリチュアリズムによって多くの霊界通信がもたらされましたが、それらの多くは幽界からの通信でした。そのため、霊界についての情報はほんの少ししかありませんでした。シルバーバーチによって霊界の詳細が伝えられたことで、地上人は霊界の素晴らしさを初めて知ることができるようになりました。

しかし、霊界は幽界と違って純粋な霊的世界であるため、霊界の様子を地上の言語で表現することは、とても難しいことです。シルバーバーチは、「霊の世界は地上の言語では表現できません。たとえるものが地上界には見いだせないのです」と言いながら、できる限りの言語で霊界の素晴らしさを伝えてくれています。

『シルバーバーチの教え・上』の11章P184~P187は、シルバーバーチによる"霊界讃歌"と言える箇所です。これまで地上にもたらされた霊界通信の中で、これほど霊界の素晴らしさを明確に伝えてきたものは他にはありません。高級霊シルバーバーチならではの最高の内容と言えるものです。ぜひ、じっくりと読んでいただきたいと思います。

死後の世界は、私たちがあと数十年したら、必ず赴くことになる世界です。地上の大半の人は、死や死後の世界についての真実を知らないため、死におびえながら最期を迎えます。しかし、私たちスピリチュアリストは、地上にいる間に死後の世界について、具体的に知ることができました。スピリチュアリズムと出会ったことで、死の恐怖からいち早く解放されたのです。

「死」は、地上で魂の訓練を終えたことへのご褒美です。「死」に不安を持ったり怖がったりする必要はありません。死後には、素晴らしい世界が待っています。さまざまな苦難が待ち受けている地上人にとって、「死」は希望です。一人でも多くの人に、「死」と「死後の世界」についての真実を伝え、正しい地上人生を歩めるように導いていくことが、私たちの役目なのです。

参加者の感想

霊界は、神の摂理が支配し、最も重要な摂理は「利他性(奉仕)の摂理」であることを学びました。霊界の様子をおぼろげながらでもイメージすると、あまりにも素晴らしい世界であり、それに圧倒されました。日常生活の中で、霊界の実相を心に描き、スピリチュアリズムに出会えたことへの途轍もない喜びと、その責任を果たすべく、歩んでいきたいと思います。

霊界では、隅々まで神の愛が充満し、神の摂理が支配しています。私たち地上人には想像もできないほど素晴らしい世界であることが分かりました。霊界は、虚偽も不公平もなく、すべての霊が互いのために奉仕し、ひたすら利他愛の仕事に従事できる場所です。神が用意してくださった愛の世界に行くために、この地上で自分に課せられた使命を果たしていきたいと強く感じました。

シルバーバーチは「霊界は魂が素っ裸にされ、真価が知れてしまう。虚偽も不公平もない」と言っています。そして、霊界ではすべての霊が利他愛の実践を仕事としていると言っています。そうした霊界の様子に、とても感動しました。この地上もきっと、何百年、千年後には、そうした世界になっています。その時期を少しでも早めるために、地上に霊的真理を広めていきたいと思います。

シルバーバーチの「こちらの世界では、あらゆる才能や素質は、お互いに奉仕するために用いられます」という言葉と、「霊界での強者とは、弱者に手を差し伸べる力がある」という言葉が心に残り、霊界の素晴らしさを垣間見ることができました。
イエスをはじめとする高級霊たちが、総力を挙げて霊的真理を地上界に降ろした目的の一つは、地上を霊界のような愛にあふれた奉仕の世界にすることだと思います。
霊的真理を知った者は、肉体を持ちながら霊的純化のプロセスを進めることができます。その努力を日々続けると同時に、「地上天国の実現」という大きな視点も忘れずに、希望と勇気をもって真理普及の道を歩んでいきたいとの思いを強くしました。

霊界は、私たち地上人の想像も及ばないような素晴らしい世界だということがよくわかりました。特に素晴らしいと思ったのが、物質主義と利己主義が支配している地上とは正反対に、霊界は「利他性の摂理」が支配している世界だということです。すべての霊が他者のための仕事に従事し、霊的成長の道を歩んでおり、自分の幸福だけを追い求める現在の地上世界からはかけ離れた世界で、その様子はまさに「天国」だと思いました。
霊界のような利他愛の世界を、地上にもたらそうというのがスピリチュアリズムの計画ということですから、その計画がいかに壮大なもので、長い年月を必要とするものなのかがよく理解できました。
死ぬことを恐れている人たちも、霊界の実態を知ればきっと霊界での生活が待ち遠しくなるだろうと思いました。私も霊界での暮らしがとても楽しみですが、今はこの地上で自分にできる普及活動を精一杯して、1日も早く地上天国が到来できるよう働いていきたいと思います。

幽界から霊界への移動は、どこまでも本人の意思によってなされるもので、誰も無理強いすることはできません。本人が納得し自ら次の世界へ行きたいという気持ちにならない限り、前へは進めないのです。こうした内容は、私たちスピリチュアリストの歩みとよく似ているなと思いました。真理にそって霊的成長をするか、そのまま留まるかは自らの意志で選択し、自分の責任で歩んでいかなければなりません。スピリチュアリズムには、他の宗教のような強制は一切ありません。そのため、よほど強い意志をもっていないとすぐに吹き飛ばされてしまいます。せっかくの地上人生ですから、そうならないように、常に霊的意識を持って頑張っていきたいと思います。

霊界ではすべての霊が他者のために働き、すべてが奉仕で成り立っています。
地上のような利己性が微塵も感じられない状況は、私たちの想像の域を遥かに超えています。本日の学びの中で霊界の偉大さ、素晴らしさを感じ取ることができました。
霊界の全容は私たち地上人には理解が難しいのかもしれませんが、霊的グループの成長や再生のメカニズムなどについて、さらに深く学べる機会が得られることを期待したいと思います。


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