2017年11月19日―学習内容
スピリチュアリズムの思想体系[Ⅰ] 「再生観」その1
学習のポイント ―――「類魂」が、再生のメカニズムを解くカギ
今回から、スピリチュアリズムの思想体系[1]の最後の項目「再生観」について学習していきます。再生問題は、長い間、ずっとベールに覆われ、地上人にはその真相がわかりませんでした。スピリチュアリズムの大計画が進展していく中で、やっと時が至り、シルバーバーチによって再生についての真実が明らかにされました。人類史上、初めて霊界の奥義である再生の真実が地上人に示されたのです。
交霊会でシルバーバーチは、「再生」について語るとき、次のように述べています。 「私の苦労を察してください。たとえるものがあれば、どんなにか楽でしょうが、地上にはそれがなく、あなた方はせいぜい、光と影、日向と日陰の比較くらいしかできません。」(シルバーバーチの教え・上 P221)
シルバーバーチは、かぎられた言葉を使って霊的真理や霊的知識を地上人に説明することの難しさをいつも嘆いています。特に「再生」については、地上人の思考や感覚をはるかに超える内容ですが、シルバーバーチは「少しでも地上人に霊的事実を伝えたい」という愛の思いを持って、精一杯のところで説明してくれています。
読書会では、再生について、以下の4つのポイントに絞って学習していきます。
①類魂……類魂は、再生について理解するためのカギ
②再生の主体……一体、何が再生するのか?
③再生の目的……何のために再生するのか?
④再生に対する自己選択・自己決定……誰かに強制されて再生するのか?
今回は、①類魂と②再生の目的について学習しました。
「再生」について理解するための最も重要なキーワードが「類魂」です。「類魂」とはどのようなものかを理解するにあたって、まず「霊的家族」について押さえておかなければなりません。霊界では、霊的成長レベルが同じ者同士が集まって、霊的グループ(霊的家族)を形成し、共同生活を営んでいます。霊的家族は、霊体を携え霊的意識を持った「霊」の集まりです。霊的家族は、大少さまざまですが、同じ成長レベルに達した霊同志が集って一緒に生活をしています。これが「霊的家族」です。
霊的家族のメンバー1人1人の霊は、個としての意識(心)を持っています。ところが霊界では、それだけにとどまらず、1人1人の意識(心)が融合して、一つの大きな意識体をつくり出すようになります。これが、「類魂」です。類魂とは、集合化した大きな意識体のことです。地上では一致団結した時の様子を「心は一つ」と言います。霊界では、本当に「心が一つ」になります。個別意識がそのまま全体意識となり、全体意識が個別意識になります。地上ではとても考えられないようなことが、霊界では起こってくるのです。
「1人1人の意識が、大きな意識体の中に融合してしまう」というと、個としての意識が消滅してしまうように思うかもしれませんが、そうではありません。意識が融合しても、個としての意識はしっかり存在しています。類魂では、個としての意識を持ちながら、全体の中に融合するということです。
「再生」は、この「類魂」という霊的事実を土台として発生する共同成長のシステムです。「再生」については、ニューズレター14号(ビデオ「地球人類の霊性進化の道"スピリチュアリズム"の紹介」)に要点がまとめられています。もう一度、ぜひ読んでみていただきたいと思います。
「類魂」は、地上には全く存在しないことなので、地上人が実感を持って理解することはできません。そして、「再生」についても、何千年もの間、解明が最も難しいとされてきた問題です。私たちは、シルバーバーチによって人類史上、初めて明らかにされた最高レベルの霊的知識を真っ先に学ぶことができる立場に立っています。高級霊たちの誠意と努力に応えることができるよう、正しい理解に努めてまいりましょう。
参加者の感想
今まで、「再生」についてはおぼろげなイメージしかなかったのですが、今日の詳細な説明を聞き、再生の一連の流れが理解できました。今、意識している「自分」というパーソナリティーも死を迎えれば潜在意識に溶け、小さなインディビジュアリティーとして類魂という大きなインディビジュアリティーに帰る、というダイナミックな再生のメカニズムを理解することができました。類魂をイメージすると、今の自分という意識が薄れ、自分であって自分ではないような気持が芽生えてくるのかな、という気持ちがしました。
『シルバーバーチの霊訓』に出会った当初、これこそ真実だと思い、素晴らしい内容に何度も感動しました。今なお、その感動は色あせることなく心に響いてきます。その中で「再生」については、内容が非常に難しく、読んでも読んでも理解できず、これが理解できる時がいつ来るのだろう、と思っていました。今日の学びで、これまで理解が及ばなかった部分が少しずつ心に浸透してきました。霊界の方々が、私たちが少しでも再生の真実を理解できるようにと、地上の言語を駆使し尽力してくださる気持ちに感動しました。学びを重ねて、できる限り正確に理解できるよう、努力していきたいと思います。
今日の学びで、「再生」について、かなりすっきりと理解できました。地上がトレーニングセンターであることの意味や地上で霊的真理を学び広げることの重要性が、ますますはっきりしました。責任は重大ですが、霊界の道具として少しずつでも任務を果たしていきたいと思いました。
霊界においても高級霊しか知りえない「再生」についての事実を、地上に居ながらにして学べたことは本当に恵まれたことだと思いました。これまでのスピリチュアリズムにおける再生観についての流れを見ても、今、この時代にこの国に生まれ、スピリチュアリズムに出会えたからこそ、ここまで深く知ることができました。それを思うと、感謝の気持ちでいっぱいになり、同時に、とても不思議な気持ちになりました。「再生」については、とても複雑で理解が難しい部分も多いですが、霊界側で人類が知るべきだと決めて届けてくれた内容です。復習をしてしっかり自分のものにしていきたいと思います。
今日は「再生」について学べるので、楽しみにしてきました。「たとえるものがあれば、どんなに楽か…」というシルバーバーチの言葉の通り、かぎられた言語の中で、シルバーバーチが精いっぱい伝えてくれたと思うと、感謝の思いがわいてきました。「霊的家族」と、心が一体化した「類魂」の違いは衝撃的でした。2時間前の自分と意識が変わりました。正しい理解と経験を積んで、私の帰りを待っている「霊的家族」にきちんと報告できるよう、今世をしっかり生き抜こうと思いました。
「再生」がいかに複雑なものかを理解することができました。大きなインディビジュアリティーと小さなインディビジュアリティーの存在は、霊的世界の奥深さをあらためて知らされるものでした。今と同じ側面が再生することはないという点では、一度限りの地上人生とも言えます。この二度とない地上人生をムダにしないように、真理普及の努力を積み重ねていきたいという思いを強くしました。
自分の中で、人間の「死」から「再生」までの流れがずいぶんはっきりしてきました。この読書会に参加しなければ絶対に教えていただけない内容です。まだ理解が不十分ですが、読書会に欠かさず参加して、最高の叡智を一つずつ自分のものにし、いつか時期のきた人に手渡していきたいと思います。
言葉では表現できない「再生」の事実を、シルバーバーチは地上人に理解できるよう最大限の努力をして伝えています。霊界が苦労して降ろしてくれた真理ですから、できるかぎり理解が深まるようにしたいと思いました。
スピリチュアリズム初期には、再生肯定派と否定派が対立していたことを学びました。相反する2つの考えはスピリチュアリズムを大きく2つに分断しかねず、放っておけば致命傷となっていたはずです。それを阻止することを目的の1つとして、霊界からシルバーバーチを通して再生問題の真実を明らかにし、問題の決着を図ったのだと思いました。このこと1つとっても、『シルバーバーチの霊訓』の次元の高さをうかがい知ることができます。『シルバーバーチの霊訓』は、人類の救いのためにもたらされた霊界通信です。その最高の真理を一人でも多くの方に手渡せるよう、頑張っていきたいと思いました。