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2016年10月16日学習内容

「スピリチュアリズムの思想体系」の概要と「人間観」をシルバーバーチの言葉で確認

学習のポイント――人間は、神から「分霊」を与えられた「霊的存在」

先月から、スピリチュアリズムの思想[Ⅰ]の学習に入りました。まず、学んでいくのは「人間観」です。私たち人間とは、どのような存在なのでしょうか? 人間は、自分自身のことについて分かっていると思っています。しかし実際には、これまでの宗教や哲学では、人間の実体について何も明らかにされてきませんでした。
現代科学では、人間の肉体についてさまざまな研究がなされています。遺伝子情報や細胞の働きなど、細部にわたって知ることができるようになってきました。しかし、肉体以外の部分(心・精神について)は、いろいろな意見が入り乱れ、共通の見解は出されていません。

スピリチュアリズムでは、霊的観点から人間について解き明かしています。人間を霊的観点から見るということは、これまでの人類の歴史にはなかったことです。人類は、シルバーバーチによって初めて、真実の人間の仕組みを知ることになりました。

スピリチュアリズムを学習している皆さんはすでにご存じのことですが、人間は霊的要素と物質的要素から成っています。霊的要素とは、「霊体」「霊の心(霊的意識)」「霊」の3つです。物質的要素とは、「肉体」と「肉体の心(肉体本能)」です。霊的要素は、人間だけに付与されているものですが、その中で最も重要な要素が「霊」です。シルバーバーチは、「人間は霊的存在であり、"霊"こそが人間の本質である」と述べています。

これまで一般の宗教や心霊学でも「霊」という言葉が使われてきました。しかし、明確な定義はなく、漠然と使われてきたにすぎません。シルバーバーチは、人間には大霊(神)から付与された「分霊」が内在していると述べ、それを「霊」と表現しています。「分霊」は、大霊と同じ要素からできているため、人間は"ミニチュアの神"ということになります。人間の最深部に存在している大霊の「分霊」が、人間の本質であり実体です。

神によって"霊の大海"から取り出された一滴の雫(しずく)が与えられることで、人間は永遠に個別性を持った「霊(分霊)」として存在するようになります。人間の「霊」は、いったん神から授けられると、消滅することなく永遠に霊的進化の道を歩み続けます。

「霊」が人間の本質であるという事実は、すべての人間が大霊(神)から生まれた「大霊(神)の子供」であるということを意味しています。そして、霊的親である大霊から等しく「分霊」を授けられた全人類は、同じ大霊の子供であり、霊的絆で結ばれた「霊的兄弟姉妹」であるということです。

これまで人類は、霊的観点に立った「人間観」を知らずに過ごしてきました。そのため、外見(肉体)だけで相手を判断してきました。肌の色の違いや肉体の能力の違い、言葉や身分の違いだけにとらわれて、本質的な共通性に目を向けることができませんでした。そしてそれが、戦争や紛争を引き起こしてきたのです。

シルバーバーチは次のように述べています。 「私から見れば、どの人間もみな"肉体を携えたスピリット"です。私の目にはドイツ人もイギリス人もアメリカ人もありません。みんな"スピリット"であり、大霊の一部であり、神の子供です。」  (シルバーバーチのスピリチュアル・メッセージ P192)

シルバーバーチが示してくれた「霊的人間観」を知ることで、私たちは初めて「人類は神を共通の親とする"霊的一大家族"である」ということを心から実感することができます。真の世界平和を築くためには、地球上に霊的真理を普及させる以外にはないのです。

参加者の感想

今回、読書会の準備として、『シルバーバーチの霊訓』の中から「人間について」と「死」について書かれている箇所を抜粋し、読書会当日にそれを読む、という形で学習をしました。抜粋をすることで、シルバーバーチが一つのことをいろいろな角度から伝えてくれていることがよく分かりました。こうした形で学ぶことは、スピリチュアリズムの真理を人に伝えるときにとても役に立つと感じています。抜粋にあたって迷うこともありますが、それを考えることが真理の理解を深めていることに気が付きました。先輩スピリチュアリストの思いを引き継いで、次の人に手渡していけるようになりたいと思いました。

人間とは、神の子供として永遠に成長していく特別な存在であることを学びました。あらためて、自分のこれからの生き方を真剣に考えさせられる内容でした。「霊主肉従の努力」と「利他愛の実践」「苦難の甘受」、これらの実践以外にはないと思いました。「人間は驚異的な有機体であり、神から与えられた愛は、英雄的行為と犠牲的精神へと駆り立てる最大の原動力になっている」というシルバーバーチの言葉があり、自分がそうした素晴らしい存在として造られていることに感動しました。神が与えてくれた素質を十分発揮できるよう、自己修養に励んでいきたいと思います。

前回に続いて「人間観」を学ぶことができ、とても大きな収穫でした。人間について深く学んだことは、これからの自分の生き方に大きく影響してくると思いました。今日の学びを自分の中にしっかりと吸収し、次世代の子供たちに伝えていかなければと思いました。また、すべての時間や思いを「自分は霊的存在である」という意識を持って過ごさなければならないと思いました。

霊訓をテーマにそって抜粋することをやってみて、地上に霊的真理を伝えることがいかに困難な作業であったのかを、あらためて思い知らされました。高級霊が苦労して伝えてくれた霊訓をうまくまとめて地上の人たちにきちんと使えることが、私たちスピリチュアリストの任務であることが分かりました。この仕事をしっかりやり遂げていきたいと思いました。

今日は、真実の人間の姿を学ぶことができました。人間は、霊の大海から一滴の分霊を与えられ、再生を繰り返しながら霊的成長をしていく存在であることを学び、スピリチュアリズムの原点を学んだような気持でした。日常生活の中で、霊的意識の比率を高めていくことができるよう、努力してきたいです。

『シルバーバーチの霊訓』を決まったテーマに絞って読んだことがなかったので、とても新鮮でした。テーマを意識することで、霊訓をより深く理解でき、とてもいい勉強方法であることが分かりました。また、一つのテーマでシルバーバーチの言葉を集め、体系的な学習と一緒に確認していくことで自分の理解が促進されると感じました。伝道のために、とても重要なことを体験することができました。

『シルバーバーチの霊訓』は、60年におよぶ交霊会から集められた霊的真理であることをあらためて確認し、膨大な量の真理を一人で正しく理解することは無理だと思いました。こうして読書会に参加させていただき学べることに、心から感謝の思いがわいてきました。短い地上人生で、真理を正しく理解することは最優先事項です。もっと理解し、実践できるように頑張ろうと思いました。

私たちが心として自覚しているものは、「霊の心」の一部と「肉体本能」からの意識であることを学びました。地上にいるかぎり、「霊の心」と「肉の心(本能)」による葛藤は避けられません。しかし、私たちの心がけ次第で「霊の心」を中心とした生き方、つまり利他的生き方ができるようになっています。霊を中心とした生き方ができるよう、真理を心の支えとし、実践に励んでいきたいと思います。


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