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2016年7月17日学習内容

スピリチュアリズムの戦争・平和観―霊界から見た地上の戦争と平和

学習のポイント――スピリチュアリストは、地上で最強の反戦平和主義者

読書会の1週間前に、参院選が行われました。今回の選挙では、アベノミクスや憲法改正、安全保障などが争点となり、皆さんも、政見放送を聞いたり各党の政策広報を読んだりして、投票所に足を運んだことと思います。

皆さんはこれまで、政治について、どのように考えてきたでしょうか? 国会ではさまざまな問題が審議されますが、いったい何が正しいのか、何を判断基準にしたらいいのか、迷うことが多いと思います。
スピリチュアリズムを人生の指針として生きる私たちは、あらゆる問題を霊的視点で捉えていかなければなりません。憲法や安全保障といった、きわめて現実的な問題についても霊的視点から眺めていくことが必要です。今回は、戦争について霊的視点から整理していきました。

地上の最大の悲劇の一つが、戦争です。人類が地上に誕生して以来、戦争がない時代はありませんでした。戦争の根本原因は、人類の「霊的無知」にあり、そこから派生する「物質中心主義」と「利己主義」にあります。モノがたくさんあることが豊かさだと思い思い込み、他国からモノを奪ってでも自国の利益を優先するエゴが戦争を引き起こします。また、自分たちの民族や宗教こそ、最も優れているという間違った洗脳から、他者を平気で攻撃していくのです。

「地上世界から戦争をなくすには、スピリチュアリズムによる霊的真理の普及しかない」―これが戦争に対するスピリチュアリストの考え方です。戦争をなくすために、さまざまな政治活動や平和運動が行われています。また、戦争のたびに国際機関による調停が行われます。しかしそれらは、一時的な効果はあっても長続きしません。

悲劇の元凶である「霊的無知」を克服しないかぎり、地上から戦争はなくなりません。スピリチュアリズムによる霊的真理の普及と実践こそ、最終的で最高の反戦平和運動です。地上人一人一人が、霊的真理を受け入れ、霊中心主義と利他主義に基づいて生きるようになることが平和への唯一の道です。人種や民族や国の違い、肌の色や言葉、文化や習慣の違いで見るのではなく、同じ大霊の子供という霊的同胞意識を優先させることができたとき、戦争はなくなり、真の平和が訪れるのです。

地上から完全に戦争がなくなるまでには、何百年、千年という長い期間がかかります。霊的真理を真っ先に手にした私たちは、「21世紀の現時点では、個人から国家に至るまで、すべてが物質中心主義と利己主義の上に成り立っている」という現実をしっかり見据えていかなければなりません。そして、地上の出来事に感情的にならず、常に霊的意識を保って超然と臨むことが必要です。

現在の国際社会の状況を一言で言えば、「弱肉強食の世界」です。自国を守れない弱小国は、軍事力による侵略を受け、強制的に属国化がなされることになります。軍事力など持たないほうがいいに決まっています。しかし、現時点の地上では、軍事力のみが国家を守ることになります。軍事力が抑制力となって戦争に至らずにすむ、それが世界の常識です。

スピリチュアリズムでは政治に何も期待はしません。しかし、戦争によって、神から与えられた生命が、時期がこないうちに奪われることは摂理違反であり、許されるものではありません。自らの命を守るという正当防衛は神の摂理にあっており、国家においてもそれは同じです。その意味で、今、日本で争点となっている憲法改正は当然のことだと考えます。

ジャーナリストの櫻井よしこさんは、憲法問題や国防について、さまざまなメディアを通して意見を述べています。私たちは、現実を踏まえた櫻井さんの意見に賛同しています。今回の読書会でも櫻井さんのコラムを読みました。興味のある方は、櫻井さんが書かれた記事やブログを読んでみてください。

参加者の感想

テレビやネットを通して、戦争の悲惨さや残虐さをイヤというほど見ています。誰もが戦争はやりたくないと思っているはずなのに、これまでの歴史で戦争がなかった時はありませんでした。今日は、霊的真理の普及こそ最終的で最高の反戦平和運動であることを学びました。地上人類の救済のために高級霊が大変な自己犠牲と愛をもって働いてくれています。私は、地上の足場として働くことを志願しました。これから自己修養に努めていきたいと思います。

物質中心主義と利己主義という弱肉強食の世界に生きる私たちは、単なる理想主義者にならないために、霊的大人としての視点を持って生きていかなければならないことを学びました。お互いの「違い」ではなく、皆同じ大霊の子供である、という視点から見ることでしか真の平和は訪れないことをあらためて感じました。現実をしっかり見つめ、霊的同胞世界という理想に向かって、霊界の道具として歩んでいきたいと思いました。

子供の頃から「戦争はいけない」と当たり前にように言われていたので、なぜいけないのか、誰にも理由が聞けなかったように思います。今日、霊的視点から、なぜ戦争がいけないことなのかはっきりと答えを知ることができました。また、私たちスピリチュアリストは、経済・政治・軍事に対して、現実を踏まえたうえで、霊的知識を土台として歩んでいかなければならないと思いました。霊的同胞世界を築くまでには、長い道のりです。今回、しっかり学べたことは、大きな知識になりました。

霊的同胞同士の殺し合い(戦争)という醜い行為は、地上から一掃されなければなりません。そのためには、一人一人が霊中心主義・利他主義の生き方に変わっていかなければならないことがよく分かりました。一方で、私たちは主権国家の一員です。霊性の低い現在の国際社会の中で、軍事力による抑止が大切であることも学びました。スピリチュアリズムが単なる理想主義ではなく、地上を変革するための真の処方箋であることが、よく理解できました。

日ごろから、戦争や国防、食糧確保は、大切なことだと考えていました。霊的真理を知った者として、国防、すなわち武力を持つことは間違っているのではないかと思うこともありました。しかし、今日の学習で、理想を目指して現実的に考えていくと学び、得心しました。困難なことに対しても、霊的意識を保ち、超然とできるように努力していきます。

今日は、霊的視点に立った戦争と平和について、じっくり考えさせていただきました。私たちスピリチュアリストが、霊的真理を普及させ、霊中心の生活をしていくことが平和につながっていきます。私は、そうした理想と現実社会のギャップに悩み、どうやって対処すればいいのかを考えることがあります。今日の学びで、現実と理想のダブルスタンダードの考え方が必要であることを知りました。これからは、今までとは違った視点で現実社会と向き合えるような気がしています。霊的視点に立って、あらためて平和を守るための手段を理解することができました。

今日は、スケールの大きなテーマについて学びました。戦争の原因は、霊的無知にあります。政治や平和運動、国連の調停などは全部、一時的なものでしかありません。スピリチュアリストの生き方こそ、大切なものであると思いました。平和が当たり前だと思っている日本ですが、他国から攻められてきたときは、自分たちで守らなければなりません。正当防衛は神の摂理にあっていることを初めて知りました。

真理を知っていても、現実的な問題に対してなかなか的確な判断が下せないことがあります。今日は戦争や国際問題といった超現実的な問題に対する考え方・姿勢が明確になり、とてもスッキリしました。スピリチュアリズムは、どんな問題に対しても明確な答えをもっていることがよく分かりました。


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