2015年6月21日―学習内容
『シルバーバーチは語る』3章よりスピリチュアリズムの全体像その2→
学習のポイント―霊的成長は、真理の正しい理解と実践、さらに神への絶対信頼によってなされる
先回は、救済の観点から見た「スピリチュアリズムの全体像」を学びましたが、前回のポイントをもう一度、押さえておきます。
地上には悲劇が蔓延していますが、その元凶は地上人の霊的無知にあります。霊界は、悲劇から地上人を救済するために霊的真理を伝え、霊的無知を克服する道を示すことを計画しました。それがスピリチュアリズム運動です。スピリチュアリズムは、霊界主導によって進められている地球人類救済計画です。
では今回は、その全体像をもう少し詳しく見ていきます。
霊界は、さまざまなプロセスを経て、最終的に「霊界通信」という手段で地上人に霊的真理を伝えました。地上人は高級霊の苦労と犠牲のもとで、やっと霊的真理を手にすることになったのです。しかし、真理を知っただけでは地上人は救いに与かることはできません。真理を実践することで初めて、地上人は救われるのです。
真の救いとは、地上人が自らの意志で霊的成長をなしていくことで成就されるものであり、それは私たちに最高の幸せをもたらしてくれます。地上人が真の救い(霊的成長)を手にするためには、霊的真理を正しく理解し、正しく実践することが必要です。さらに、スピリチュアリズムへの確信という正しい信仰を心の中心に据えて歩んでいくことです。
まず、真理を手にした私たちが一番にしなければならないことは、「霊的真理の正しい理解」です。それは、次の2つの内容になります。
①真理の全体を正しく把握する
②真理の示す実践内容を正しく把握する
①は、スピリチュアリズムの骨組みを理解し、全体を把握するということです。『シルバーバーチの霊訓』の中に分散して述べられている真理を、体系的に理解することです。例えば、神について、死について、死後の世界についてなど、重要な項目ごとに理解し、さらにそれらを関連づけていくことで、全体像が分かるようになっていきます。
そして②は、実践の内容を理解することです。霊的真理は実践のためにあります。日常生活を真理にそったものにするためには、「何を実践すればいいのか?」ということをしっかりと理解していなければなりません。
次のステップは、「真理の正しい理解」を土台として、その上に「正しい実践」を積み上げていきます。実践内容とは、これまで繰り返し学んでいる4つの実践項目です(霊主肉従・利他愛の実践・伝道・苦しみの甘受)。この4つを実践することで、霊的成長をなすことができます。
理解と実践の上にさらに積み上げなければならないのが「神と神の摂理への絶対信頼(信仰)」です。私たちは、日常生活の中でさまざまな出来事に遭遇します。そのたびに霊的真理に照らして、より正しい方向に歩む努力をしていくのですが、いつもベストの道が明確に分かるわけではありません。「自分はどうしたらいいのだろうか?」と真理を前にして悩むこともしばしばです。
そうしたとき、「神を信じて歩んでいけば必ずよい結果がもたらされる」「摂理にそって歩んでいけば間違いない」という神と神の摂理への絶対信頼(信仰)が必要になってきます。「神を信じる」「スピリチュアリズムを信じる」という信仰がなければ、人生を懸けてスピリチュアリズム人生を歩んでいくことはできません。
「正しい理解と実践、さらに知識の及ばないところは神と神の摂理を絶対的に信頼していく」――これが私たちが歩もうとしているスピリチュアリストとしての人生です。霊的人生は、「霊的成長」という何ものにも代えがたい霊的宝をもたらしてくれます。
シルバーバーチは、次のように語っています。
「スピリチュアリズムを知ったということは、地上では推し量ることができないものを手にしたことになります。」(P58)
永遠の価値を持つ「霊的真理」を、今、この地上人生で知ることができたことは、地上のいかなる出来事より幸運なことと言えます。スピリチュアリズムに導かれたことに心から感謝し、かけがえのない霊的真理を、一人でも多くの時期のきた人に伝えていくことが、私たちの役目なのです。
参加者の感想
スピリチュアリズムに導かれ霊的成長の道を歩み始めているということは、幸せなことだとあらためて感じました。霊的真理の実践をしようとすると悩むことも数多くありますが、そんな時こそ大霊と大霊の摂理に対するゆるぎない信仰を持ち、自分が永遠の実在としての霊的存在であることを常に心にとめ、過ごしていきたいと思いました。
霊的真理を手にしたら、それを正しく理解し実践することが大切であることを強く感じました。これからの人生で苦しい時や迷った時は、神がつくった摂理を信じ、摂理にそった生き方をしていこうと思いました。
いくつものステップを踏んで霊的真理が地上に降ろされたこと、そして真理を幸運にも手に入れることができたことに、あらためて感謝の気持ちがわき起こりました。真理を知ったことによって、霊的成長ができる機会を与えられた喜びと同時に、まだまだ実践ができず利己的な生き方をしている自分を反省しました。せっかく与えられた知識を実践につなげていけるよう、努力していこうと思います。
「スピリチュアリズムは知識ではなく信仰実践」ということを意識しているつもりでしたが、今日の学びを通して、実践の前提となる知識の土台さえ自分はしっかりつくれていないのではないかと思いました。神への信仰についても理解しているつもりでしたが、正しい神への理解ができなければ、他の宗教と同じように盲信になってしまうと思いました。
すでに真理にたどり着くことができた人間にとって、真理の正しい実践が霊的成長のためには非常に大切であることが再認識できました。実践をするとき、常に神と神の摂理への絶対信頼・信仰心を持つことの大切さを勉強できました。いただいた知識をムダにすることなく、今後の生活に活かしていけるよう、日々、精進していこうと思いました。
「何のためにこの地上に生まれてきて人生を送っているのか」ということを学んだからには、地上人生を終えるときに後悔したくないと思っています。スピリチュアリズムに導いてくださった守護霊や霊界の人々のご恩に報いるために、精いっぱい正しく生きていこうと思いました。
霊的真理を知り、さらには霊的成長へとつながるプロセスを分かりやすく理解することができました。私は真理と出会ってからこれまで、まずは真理を正しく理解することを優先してきたつもりです。実践に関しては少しずつ進めていこうと思っていましたが、正しい実践のための努力をしているかをもう一度、考え直さなければならないと思いました。そしてさらに、信仰もまだまだできていないと感じました。神への絶対信頼の意識を持てるように努力していきたいです。
「霊的真理の正しい理解・正しい実践・神と神の摂理への絶対信頼(信仰)」は、ワンセットであり、どれが欠けても正しい生き方はできないことがよく分かりました。霊的成長は与えられるものではありません。神と真理への信仰を中心に据えて、自らの力で霊的成長の道を歩んでいこうと思います。
霊訓を何度も繰り返し読んでいますが、まだ深い理解には至りません。「摂理にかなった正しい判断と行動ができますように」と祈る毎日です。私は、迷いながらも苦しみながらも学び続け、真のスピリチュアリスト人生を歩んでいきたいと再び決意しました。
スピリチュリズムは始まったばかりです。ここに至るまでには、本当に長い時間にわたる準備と緻密な計画が立てられたことが分かりました。その流れを見るだけで霊界の方々の何としても地上人類を救わなければという強い執念と信念、深い愛の思いが伝わってきました。高級霊は、魂の成長にとって必要な真理はすべて示してくださっています。最後は、地上人が自らの努力で救いをつかみとっていかなければなりません。厳しい道ですが、霊界の方々の思いに応えられるよう精いっぱい歩んでいきたいと思います。また、先にスピリチュアリズムに導かれた者として、時期のきた人に正しく霊的真理を伝えられるよう最大限の努力をしていかなければ、と思いました。
霊界が試行錯誤しながら、この地上に霊的真理を伝えてくれたことを思うと、その思いは決して無駄にできません。真理を知った者として、揺るぎない信念と確信を持ってこの地上を生きていくつもりです。少なくとも真理に出会うよう導いてくださった守護霊が悲しむような生き方はできないと思っています。日々、肉体との戦いを強いられますが、それでも1人のスピリチュアリストとして、真理の正しい理解と正しい実践で着実に歩いていこうと思いました