学習のポイント――――相手の“霊的成長”を一番に考える

皆さんは「シルバーバーチの霊訓」と出会い、人生が一変したことと思います。最高の霊訓との出会いは、地上人として最も幸運なことです。そして同時に、スピリチュアリストとしての新しい人生がその時から始まることを意味しています。

スピリチュアリストとしての人生(スピリチュアリズム人生)とは、どのような生き方でしょうか? それは霊的真理を忠実に実践する生活のことです。「霊的存在」である地上人は、霊的真理を実践することで霊を中心とした生活をすることができるようになります。物質世界に身を置きながら霊中心の歩みをすることが、スピリチュアリズム人生・霊的人生です。人間は霊的人生を歩んでこそ、地上人生の目的である「霊的成長」を達成することができるのです。

霊的人生を歩むうえでの具体的な実践内容は、①霊優位の努力(霊主肉従)、②利他愛の実践、③苦しみの甘受です。地上人はこれらの3つを実践することで、霊的成長をなしていくことができるようになっています。3つの実践内容は、どれもが欠かすことができないものですが、今回は「利他愛の実践」について学んでいきました。

神は、人間を「霊的存在」として創造されました。そのため、人間にとって一番重要なことは「霊的成長」です。肉体の成長には食べ物や飲み物といった栄養素・物質的エネルギーが必要ですが、霊的成長には霊的エネルギーが必要となります。神が定めた真の愛―「利他愛」は、まさに霊的成長にとって不可欠な“霊的栄養素”なのです。

霊的エネルギーである「利他愛」は、人間関係の中で補給することができます。他人に愛を与えると、与えた愛が大気中に充満している神の愛から補給されるようになっています。流れ込んだ霊的エネルギーは、その取り入れ口である“魂の窓”を押し広げ、次にはさらに多くの霊的エネルギーを取り入れることができるようになります。つまり、多く与えれば与えるほど、結果的により多くの愛(霊的エネルギー)が神から与えられるようになり、霊的成長が促されることになるのです。

利他愛を実践するうえでのポイントが、次の3つです。

①先に与える……与える(愛する)ことを、与えられること

愛されること)よりも優先する

②与え続ける……与え続けることの困難を克服する

③相手を選ばない……“好き嫌い”という人間の感情を乗り越える

私たちは、①から③のポイントを踏まえて利他愛実践の努力をしていくのですが、その際のキーワードとなるのは「霊的成長」です。何を先に与えるかと言うと、相手の霊的成長にとって一番必要なものを先に与えるのです。そして、与え続けることによって、結果的により多くの愛が自分に返ってくるようになり、自分の魂の成長が促されることになります。さらに、相手も神の子供であり、霊的成長のためにこの地上に生まれてきた、という霊的視野に立った見方をすることで、相手を選ぶことなく愛を与えることができるようになります。

現在の地上世界は、「利己愛」が当たり前になっています。スピリチュアリズムは、利己愛に支配されているこの地上を「利他愛」の世界にしていこうという運動でもあります。私たちスピリチュアリストは、その先頭に立つ者として、利他愛を率先して実践していく立場にあります。見返りを期待せず、愛と援助を与え続けてくれている高級霊を手本として、勇気を持って利他愛実践に励んでいきましょう。

参加者の感想

今日は「相手を選ばない・好き嫌いという人間的感情を乗り越える」ということを学びました。私は長年、自分の考えと異なる人々を受け入れることができませんでした。振り返ってみれば、相手を自分と同じ「神の子供・霊的兄弟姉妹」として考えられなかったのです。人はそれぞれ、果てしない霊的成長の道の中で精いっぱい生きている、そのことに思いを馳せて、ともに学びながら成長していきたいと思いました。

霊的真理と出会ったことで積極的に利他愛の実践をしていけることを、あらためて幸せなことだと感じました。優しさや同情からだけでなく、「相手の霊的成長のためには何が必要か」という視点を忘れず、たとえ誰からも分かってもらえなくても、明るく強い心で愛を与え続けていこうと決意をあらたにしました。

利他愛の実践に関する内容は、自分がこれからの地上人生を送るうえで一番大きな課題です。霊的真理を実践する中でも特に重要、かつ難しい実践項目だと感じました。自分の中に「霊的成長が人間にとって一番大切なことである」という確信がないと真の利他愛実践はできません。今日は、霊的真理にそった生き方がしたいと強く思った読書会でした。何が一番大切なことかを教えていただいた最高の時間となりました。

見知らぬ人にも親切にすることは、日ごろから多くの人が実践していることだと思います。しかし利他愛の実践の根底にあるのは「相手の霊的成長を願う」ことです。今日は、その大切さを学びました。「相手の役に立つ」ということは、「相手の霊的成長の役に立つ」ということを肝に銘じていきたいと思います。

真理を手にするまでの自分は、相手をひたすら思い愛することだと信じていました。また苦しみに直面している人にはその苦しみを自分が代わって背負ってあげたいと思いました。しかし真理を知って初めて、相手の魂の成長を願う愛し方を学びました。人への愛し方が180度変わりました。こんなちっぽけな自分に大きな愛が届けられ、大切な真理を知ることができたのですから、それを絶対に無駄にしないように生きていきたいです。

あらためて霊的成長の大切さが分かりました。ボランティアに参加するのも、相手の霊的成長を意識して参加するのとそうでないのとでは大きな違いが出てきます。相手の成長を願って行動するには勇気が必要です。その勇気は、正しい知識を土台として真理を信頼したうえで発揮されます。世間体よりも霊界を第一とする勇気は、神が人間のために造ってくださった真理をどれだけ信頼しているかという“信仰心”によって計られると思いました。

霊的真理と出会い、利他愛の実践の大切さを知ることができたことはとても幸せなことだとあらためて認識することができました。真理と出会うまでは、利己的で物質的なことばかりにこだわって、そのことで苦しみ、心が休まることはありませんでした。今はその苦しみから解放されました。これからは自分が率先して霊的上位者・愛の主体者となっていかなければなりません。その責任を課されたことに身が引き締まりました。利他愛の実践をしていく中で、忍耐と寛容という心のタフさ、すべてを明るくやり過ごす前向きで広い心を養うことが今の自分に必要なことだと感じました。

「霊的成長こそ一番大切なことだ」ということをしっかりと胸に刻むことができました。子育てを始めて、いつの間にか自分の子供のことだけを考えてしまうことがあります。他のお母さんたちと接する時にも本能的な思いを感じることがあります。そういう時私は、これではいけないと思い直すようにしています。すべての人間は霊的成長をするために生まれてきた、という事実を知っているからこそ他の人にはできない愛の行為ができる、ということを忘れないようにしたいと思います。

利他愛の実践とは、実はとても難しいものであることを痛感しています。モヤに覆われ、何も見えないような感じがありましたが、それは自分が霊的に未熟なためであることが今日の学びを通して理解できました。霊的真理によって光の筋が見えてきました。日常生活における利他愛の実践の努力をしていきたいと思いました。

「敵を愛する」、これは実に難しいことです。敵、味方を問わず、目の前の人間は霊的兄弟姉妹であり、霊的成長をなすためにこの世に生まれてきたということを踏まえて、奉仕していきたいと思います。この際、できるかどうかというハードルを設けたり、予想される結果にこだわったりすることなく、霊界の道具として、自分のできることを一生懸命やっていきたいと思います。

真理の1つ1つが、地上人の霊的救いを1番に願って霊界から降ろされているということがストレートに伝わってくる内容でした。高級霊や守護霊たちは、地上人の霊的成長を願う気持ちから、あえて苦しむ地上人の手助けをせずに、じっと耐え見守っています。その姿勢のなかに、高級霊たちの愛の深さの一端を垣間見る思いがしました。目の前で苦しんでいる人を助けることは、ある意味簡単なことです。しかし、それが本当にその人の霊的成長にプラスとなることなのかどうかを判断してから行動をとれるようになりたいと思います。よき手本である高級霊たちを見習っていきたいです。


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